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悪質リフォーム:モイスコ、ノルマ達成へ「軍隊なみ」教育
床下換気扇の過剰販売が問題化している「モイスコジャパン」(福岡市)は、成績の悪い営業員を遠隔地の営業所まで自費で「研修」に行かせたり、制服姿で街頭に並ばせ大声を出させるなどしていた。ノルマ達成のため大量の床下換気扇を自ら買い込み契約が取れたように装う営業員もおり、売り上げ至上主義体質が、東京都から行政処分(指示)を受ける無理な営業へと走らせた実態が浮かんだ。
モ社では、営業員を「社員」とせず、一人一人を「代理店」としていた。福利厚生など社員なら会社側が請け負わねばならない費用や人件費を代理店とすることで削減する仕組みだ。毎日の朝礼では、宮本幸一社長(59)が作った標語「戸口で迷うな、迷わば飛び込め」「摩擦を恐れるな、摩擦なくして進歩なし」などを全営業員が大声で唱和していたという。
各営業所長の収入は、営業員の成績で決まるため、所長は営業員に毎月の売り上げ目標を決めさせ、達成できない場合は怒鳴りつけたり休日出勤を命じたりしていた。「気合入れ」と称して、制服姿の営業員を駅前に並ばせ「やるぞ! がんばるぞ!」とのかけ声とともに屈伸運動をさせた所長もいた。「軍隊のようだった」と話す元営業員もいる。
成績の悪い営業員には、「研修」と称して別の営業所で仕事をするよう命令。関東地方の営業員に、航空費などを自己負担させて九州まで研修に行かせたこともあった。追い込まれた営業員は、判断能力が不十分な高齢者から契約を取ったり、自分で換気扇を買い込む人もいた。
毎日新聞の取材に対し、宮本社長は「大声を出させたり、研修に行かせるのは各所長の判断だったが、ほかの会社と比べて厳しいプレッシャーをかけていたとは思わない。営業員は平均年収が1000万円近くあった時期もあり、自分の力がすぐ結果に出る仕事に魅力を感じていたと思う。職業は自由に選べるわけで、厳しいならどうしてウチで仕事をするのか」と話している。【須山勉】
毎日新聞 2005年7月14日 15時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050714k0000e040065000c.html