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http://www.nikkansports.com/ns/general/p-so-tp0-050709-0003.html
ロンドン同時爆破テロを受け、最重点警備対象であるはずの在日英国大使館(東京都千代田区)に8日早朝、58歳の無職男が簡単に侵入してしまう事件が起きた。建造物侵入の現行犯で警視庁麹町署に逮捕された男は「亡命したかった」などと話しているが、厳重警戒をあっさり破られたことで、警備当局のメンツは丸つぶれ。警察庁幹部は「警備の失敗」とミスを認める事態になった。大丈夫か、日本。
逮捕されたのは、自称住所不詳、無職有吉勝美容疑者(58)。調べでは、有吉容疑者は午前5時すぎ、皇居にも近い千代田区一番町の英国大使館の敷地内に侵入。中庭に立っていたところ、防犯センサーが作動して気付いた大使館警備員に取り押さえられた。正門のフェンスを乗り越えたとみられる。
有吉容疑者は、佐賀県内の病院に胃の病気で入院していたが、1週間ほど前に退院して上京。しばらく千代田区周辺の公園などで寝泊まりしていたという。調べに対し「がんを宣告された。英国に亡命したかった。ODA(政府開発援助)資金をうまく使えば貧しい人を救える。テロがあったことや五輪決定は知らなかった」などと話している。
7日のロンドン同時テロを受け、警察庁は各都道府県警に各国大使館や在外公館の警備強化を指示。英国大使館周辺も、同日夜から警視庁警備部が中心となって厳戒態勢を敷いていたさなかだっただけに、警備当局は大慌てとなった。当時、正門には警戒要員として機動隊員1人がいたほか、周囲には別の機動隊員が巡回し、警備を強化していたが、簡単に突破された。警察庁幹部は「最悪のタイミング。2度と起きないようにしたい」、警視庁幹部も「100%大丈夫という警備はあり得ないが、お粗末と言われても反論できない」と痛恨の弁を述べた。
東京では最近、警備のすきをつかれるミスが相次いでいる。4月5日には目黒区の皇太子妃雅子さま(41)の実家に男が侵入。同15日には港区の中国大使館公邸の郵便受けにペンキがかけられたばかり。
この日朝、英国大使館には国旗のユニオンジャックが半旗で掲げられ、テロ犠牲者を追悼したが、警察官や大使館警備員は無線などで慌ただしくやり取りし、失地回復に緊張ムードとなった。
[2005/7/9/08:02 紙面から]