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「置き石やるな」山拓また失言
野党の「国会会期延長反対」に思わず“連発”
衆院郵政民営化特別委員会の自民党・山崎拓筆頭理事(68)が12日のNHK討論番組で、野党による国会の会期延長反対を「レールの上に置き石するみたいな話だ」と批判。さらに「投身自殺なら男らしい」と続け、野党の抗議を受けて発言を取り消した。JR福知山線の脱線事故以降、全国で置き石事件が相次ぐなかでの問題発言。人命にかかわる件での配慮なき失言だけに大きな波紋を呼びそうだ。
「会期は鉄道で言えばレール」
4月の衆院補選で復活後、小泉首相の盟友として“改革の本丸”郵政民営化関連法案で成立の要役・特別委の筆頭理事に就任した山崎氏。「廃案なら首相が衆院を解散する可能性は100%だ」など、強気な発言を繰り返してきたが、12日朝、とんでもない問題発言をぶちかました。
NHKの郵政民営化についての討論番組に、自民党を代表して出席。番組も終わりに近づき、議論も煮詰まったころ、野党の会期延長反対を批判する際に「会期は鉄道で言えばレールみたいな話であって、レールの上に石を置くようなことはやるなと(いう話だ)。投身自殺なら男らしいが」と発言した。
一瞬、その場は凍り付いたような雰囲気に。ほとんど表情が変わらなかった山崎氏だが、さすがにまずいと思ったのか、野党側から「その例えはおかしい」などと抗議を受けると、発言をすぐさま取り消した。
しかし、会期延長反対を刑法125条の「往来危険罪」に問われ、最高で無期懲役の重罪となる「置き石」行動に例えたのは、あまりにも軽はずみ。100人以上の死者を出したJR福知山線の脱線事故から約1か月半たったが、「置き石」事件は後を絶たず、全国で数百件も発生している。
過去、森喜朗前首相の「神の国」や小泉首相の「人生いろいろ」など政治家の失言は数多い。山崎氏も95年10月に山陰地方を「暗く陰湿な感じ」と配慮を欠く発言をしたことがあり、今後、国会審議の場などで大きな問題につながりかねない状況だ。
◆政治家による最近の問題発言
▼「人生いろいろ」(04年6月、小泉純一郎首相)不動産会社員として勤務実態がないのに厚生年金に加入していた問題について問われ、「人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろだ」と国会で答弁。
▼「神の国」(00年5月、森喜朗首相)神道政治連盟の会合で「日本は天皇中心の神の国」と発言。その後、「無党派層は寝てて」など失言を連発。
▼「感染源の解明はそんなに大きな問題なのか」(01年12月、武部勤農水相)日本初の狂牛病発生後、対応がまずかった上に問題発言し批判集中。
▼「集団レイプする人は元気があるからいい」(03年6月、太田誠一衆院議員)早大生による集団暴行事件が起きた後の討論会での発言。波紋は大きく、04年の選挙で落選した。
【注】肩書は当時のもの。
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