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(回答先: いま改憲論とどう向き合うか (渡辺治) 投稿者 外野 日時 2005 年 6 月 11 日 05:33:42)
HEATの日記
http://plaza.rakuten.co.jp/HEAT666/diary/200505010000/
2005年05月01日
医療費の「免責制度」
政府が医療費の「免責制度」導入を検討しているとのこと。具体的な免責金額がわからないのだが、これが導入されたら自己負担額が増えることになる。
日本の医療費は約31兆円、GDP比で7.8%、これは世界で17番目なんだそうである。医療費の対GDP比でトップは米国。でも米国の場合は、公的な補助が低いので、その分、米国民は自力で医療費を負担しているはず。米国ではおよそ3000万人が無保険者だと言われている。さらに米国では 個人破産の半数は医療費が原因(暗いニュースリンク)という驚くべき数字があるのである。しかも「病気のために自己破産に陥った人々の大半は中産階級で医療保険加入者」だという。
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一定額以下は全額負担 政府検討 医療保険に免責制度
病院などでかかった医療費は原則、患者の自己負担三割となっているが、一定額以下については全額を自己負担とする「免責制度」の導入を、政府が検討していることが二十九日、分かった。免責額は数千円程度を想定しており、軽い病気の診療代は医療保険の対象外となる。低所得者には減免措置を講じる考えだが、「医療抑制につながり、症状が悪化してからの受診で結果的に医療費がかかる」などとの批判も強く、実現まで曲折が予想されそうだ。
免責制度とは、医療機関でかかった医療費のうち、定められた金額以下を患者の全額自己負担とし、それ以上の医療費については原則、自己負担三割の現行保険制度を適用する考え方。
例えば、二千円以下を免責金額として、保険対象外とした場合、医療機関で一万円の医療費がかかったとすると、現行制度では患者本人は三割にあたる三千円が自己負担となるが、免責制度が導入されると、二千円に加え、残りの八千円の三割にあたる二千四百円とあわせた四千四百円が自己負担になる計算だ。
具体的な免責金額については今後、議論が進められるが、「国民の理解を求めるためにも、最初から高額に設定するのは無理」(政府関係者)との見方は強く、減免措置など低所得世帯に対する一定の配慮もあわせて検討する。
(産経新聞) - 4月30日3時16分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050430-00000006-san-pol
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この記事を読む限り、「軽い病気の診療代は医療保険の対象外となる」のだから、この場合、現在の3割負担が実質10割負担になる。記事にあるように仮に「免責2000円」で医療費が1万円なら4400円の自己負担となり、現在(3割負担)の3000円から5割弱の1400円も自己負担が増額になることになる。これでは病院に行く人が減るはずである。なぜなら、健康だから病院を利用しないのではなく、自己負担金が家計を圧迫することを避ける人が増えると思えるからである。
さて、誰がこのように貧乏人に過酷な「免責制度」を導入するように動いているのだろうか。首相官邸のサイトに「懇談会」の発言が掲載されていたので、それをざっと読んでみた。第8回まであって次回は5月17日だそうである。
「懇談会の議事要旨」を読んでわかったのは、「懇談会」のなかで「免責制度」導入を口にしていたのは、杉田亮毅委員であるということ。
4月14日に開催された第8回には杉田委員は出席していないが、第6回、第7回で杉田委員は「免責制度」に触れている。以下にそれを抜粋する。
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第6回社会保障の在り方に関する懇談会(平成17年2月16日)議事要旨
あと残された問題は政治的に聖域になっているが、高齢者医療が優遇され過ぎているんではないか。確かに罹病率が高くなって病院に行く度合いが増えるのも確かだが、本当に必要で病院に行くのか、行かないと気が済まないという人がいるのではないか。
高齢者医療が現在原則1割負担になっているが、個人的な考え方ですが、今の年金で受けている高齢者の生活水準等から見ると、2割原則でも耐えられるのではないか。それから、特に高齢者の中でも、年金を制限されている高額所得者はもう少し高い負担、今、一般は3割負担なので、最低このぐらいは負担していただいても十分耐えられるのではないかと思う。
それから、損害保険で免責制度というのがあるが、ある一定のところまでは保険では見ないという考え方は、その基準の決め方にもよるが、それほど大きくない金額で、例えば、1,000円とか2,000円とか、どれぐらいの負担になるか計算してみないとわからないところがあるが、結構効果が大きいということであれば、免責制度という考え方が医療保険に組み込まれることで、改善の余地はあるのではないか。医療保険が崩壊するよりは、その方がいいと感じている。
保険制度の改革の場合には、基本的には、やはり皆保険という考え方である。保険制度を崩壊させないという前提で、崩壊させないためには国民にもこれだけのことを耐えてもらわなければいけない、あるいは受けてもらわなければいけない、という説得の仕方をしていただきたい。崩壊しても構わない、民間の健保で何とかなるという考え方は、まずいと思う。
第7回社会保障の在り方に関する懇談会(平成17年3月18日)議事要旨
現在は1割負担、2割負担になっているが、私は高齢者に覚悟していただいて、やはり原則2割負担でお願いしてはどうかと考えている。その場合のシミュレーションをやっていただき、次回の資料で用意していただきたい。これは政治家の皆さんも勇気を持って、老人層に語りかけていく必要が与野党ともあると思う。
それから、年金の猶予をされるようなある程度所得の高い方については、一般と同じ3割を負担していただく。これは我々も実施した場合に、どのぐらいの医療費の抑制になるのかシミュレーションをやっていただきたい。
一般の患者負担を先の改正で3割に上げたが、患者が減り、開業医が悲鳴を上げたという話を聞き、効果が大分あったのではないかと思っている。1割から2割、2割から3割に負担が増えるということは、相当の受診抑制効果があるということの証明ではないかと思う。
それで、どうしても払えない人については、生活保護などの社会保障によって面倒を見る。介護の自己負担も医療の自己負担にそろえていくことが必要だ。
それから、ある小額の治療費については、一種の免責制度のような制度も医療保険の中に導入していくという努力もしてみてはどうか。
社会保障の在り方に関する懇談会
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/syakaihosyou/kaisai.html
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以上は杉田亮毅委員の発言である。「懇談会」の出席者は以下のようになっている。
【第6回】
石弘光委員、笹森清委員、潮谷義子委員、杉田亮毅委員、西室泰三委員、宮島洋委員
細田内閣官房長官、尾辻厚生労働大臣、竹中内閣府特命担当大臣(経済財政政策)、今井総務副大臣、上田財務副大臣、小此木経済産業副大臣
【第7回】
石弘光委員、笹森清委員、杉田亮毅委員、西室泰三委員、宮島洋委員
細田内閣官房長官、尾辻厚生労働大臣、西川内閣府副大臣、今井総務副大臣、上田財務副大臣、保坂経済産業副大臣
ここで簡単な疑問。杉田って誰よ、と。
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【名簿】社会保障の在り方に関する懇談会
石 弘光 (税制調査会会長)
笹森 清 (日本労働組合総連合会会長)
潮谷 義子 (熊本県知事)
杉田 亮毅 (日本新聞協会理事)
西室 泰三 (日本経済団体連合会副会長)
宮島 洋 (社会保障審議会年金部会長)
[政府側]
内閣官房長官
内閣府特命担当大臣(経済財政政策)
総務大臣
財務大臣
厚生労働大臣
経済産業大臣
【構成】
(1) 懇談会は、内閣官房長官、内閣府特命担当大臣(経済財政政策)、総務大臣、財務大臣、厚生労働大臣及び経済産業大臣並びに別紙に掲げる者により構成する。
(2) 懇談会は、内閣官房長官が主宰し、厚生労働大臣がこれを補佐する。
(3) 懇談会は、必要に応じ、関係大臣その他関係者の出席を求めることができる。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/syakaihosyou/konkyo.html
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「日本新聞協会理事」とある。なるほどね。この人は「日本経済新聞社」代表取締役社長の杉田亮毅ですね。
http://www.nikkei.co.jp/nikkeiinfo/guidej/sugita.jpg
杉田亮毅( http://www.nikkei.co.jp/nikkeiinfo/guidej/president.html )
「懇談会」の第5回で、「(杉田委員)私は、日本新聞協会の推薦ということになっているが、一ジャーナリスト杉田として発言してくる、ということで了承を得ている」と、杉田亮毅委員は発言していた。
今後、「免責制度」が導入されることになるのかはわからないが、その「旗振り」が誰だったのかを記憶しておこうと思う。杉田委員の発言は「日本新聞協会」の考えを反映したものなのか、誰かの利益を代表している意見なのか、杉田個人の考えなのか、これらが見えないので勝手な憶測で判断することは控えるが、杉田委員のいう「免責制度」が導入されれば、われわれ貧乏人(国民の大半)が困ることになるのである。
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健保3割負担で「患者減った」(東奥日報)
四月から健康保険の本人負担が三割に引き上げられたことの影響について、県保険医協会(河原木俊光会長)は、会員医療機関にアンケートし、結果を発表した。回答のあった七十三医療機関(医科四十七、歯科二十六)のうち、52%に当たる三十八機関が「(サラリーマン本人)患者が減った」と答えたほか、「家族」患者数も三十六機関(49%)が「減った」と回答した。負担増は本人だけでなく、家族の受診にも影響を与えていることが分かった。
(中略)
また、医療機関に寄せられた患者の声には「長引く不況の折、体調が悪くても我慢するしかない」「検査をやめたり、薬を減らしている」「高額ではない治療をしてほしい」など深刻なものがみられた。同協会は「健保負担増は受診抑制、重症化してからの受診につながりかねず、命にかかわる大きな問題。国に引き下げを働きかけていきたい」と話していた。
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2003/0602/nto0602_4.html
健保三割負担でアンケート 「生活圧迫している」9割(山陰中央新報)
県保険医協会(古沢正治会長、七百二十人)は、サラリーマンの医療費負担率が四月から三割(旧二割)にアップしたことについて二十六日、患者と医師を対象に行ったアンケート結果を公表。負担増が生活を圧迫していると答えた患者は全体の九割に上るなど、厳しい実態が浮き彫りになった。
(以下略)
http://www.sanin-chuo.co.jp/news/2003/05/27/07.html
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日本経済新聞
http://www.nikkei.co.jp/nikkeiinfo/guidej/president.html
社長メッセージ
日本経済新聞は1876年(明治9年)、「中外物価新報」の題号を掲げて創刊しました。以来、経済を中心とする言論報道機関として、「中正公平、わが国民生活の基礎たる経済の平和的民主的発展を期す」という社是のもと、正確かつ冷静で客観的な報道姿勢を貫いてきました。そうした結果、信頼されるメディアとして国内外で高い評価を勝ち得てきています。
現在は、日本経済新聞をはじめとする新聞5紙を中心に、インターネットをベースにした電子メディア、データベース、電波・映像、出版、文化事業など経済に関する情報を総合的に提供しています。アジアや欧米などの国際情報の充実にも一段と力を注いでおり、グローバルなニーズに対応した情報発信体制を築き上げています。さらに、中核である新聞事業の強化やネット事業の拡充、放送のデジタル対応などに積極的に取り組んでおり、総合メディアグループとして一層成長していく戦略を描いています。
いまや、まさに情報洪水の世の中です。内外で地球規模の構造変化や技術革新がこれまでにない速さで進み、情報が巷にあふれています。このような時代においてこそ、日本や世界の動きを的確に伝えるクオリティーの高い情報や、公正かつ洞察力のある論評を提供し、明確な指針を示していくことが、言論報道機関である日本経済新聞社の使命であると考えます。
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代表取締役社長 杉田亮毅
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