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@昭和天皇が「米重視」の発言 米で公文書6点見つかる(アサヒコム)
2005年06月01日05時59分
昭和天皇が占領終結後から70年代にかけて、日米の外交官や米軍幹部に米軍の日本駐留継続を希望し、米国の日本への援助に謝意を表明するなどの発言をしていたことを示す米公文書が、米国で相次いで見つかった。53年から72年の計6点で、象徴天皇制下での天皇と政治とのかかわりを探る手がかりになりそうだ。
占領期の天皇が日米関係や安全保障にかかわる発言をしていたことは知られているが、その後も長く同様の発言を続けていたことになる。
文書は、立教大の中北浩爾教授(日本政治史)がスタンフォード大フーバー研究所で、沖縄国際大の吉次公介助教授(外交史)が米国立公文書館で入手した。すべて英文のため、日本語の言葉遣いは確認できない。
フーバー研所蔵のロバート・マーフィー駐日米国大使が記した公文書によると、昭和天皇は朝鮮戦争の休戦が近づいた53年4月20日、離日する同大使夫妻との昼食の席で「朝鮮戦争の休戦や国際的な緊張緩和が、日本の世論に与える影響を懸念している。米軍撤退を求める日本国内の圧力が高まるだろうが、私は米軍の駐留が引き続き必要だと確信しているので、それを遺憾に思う」などと述べた。そして、ソ連と中国の指導者への不信を表明する一方、台湾の蒋介石総統が同大使に示した日本・韓国・台湾の反共提携構想に好意的な反応を示したという。
キューバ危機直後の62年10月31日付のジェイコブ・スマート在日米軍司令官からフェルト太平洋軍司令官あての電報によると、前日の皇居広庭での園遊会で天皇は、列を離れてスマート司令官に近づいてこう述べた。「最近の出来事を注意深く見ていたが、平和的な結果に安心した。米国の力と、その力を平和のために使ったことに個人的に称賛と尊敬の念を持つ。世界平和のために米国がその力を使い続けることを希望する」
72年3月2日付と推定される駐日米国大使館発米国務長官あて電報では、ニクソン米大統領の訪中直後の同日、アーミン・マイヤー駐日米国大使と会見した天皇は、同大使の「米中接近と世界の緊張緩和にもかかわらず、米政府はアジアの平和にとって日米関係ほど重要なものはないと考えている」との発言に「目に見えて感動し、感謝の意を表した」という。
文書を発見した吉次助教授は「天皇が冷戦下で一貫して日米安保条約や米軍の日本駐留を極めて重視していた点が重要だ。ただし実際に天皇が外交に与えた影響や、天皇の考えや行動の時代による変化などを詳しく検証するには、日米両政府、とくに日本側のさらなる史料公開が必要だ」と話している。
http://www.asahi.com/politics/update/0601/004.html?t5
やはりそうだったんですね。
岩波新書の「安保条約の成立」で述べられている「仮説」。戦後の日米同盟関係のレールを敷いたのは、他ならぬ「象徴天皇制」下の天皇ヒロヒトであったという「仮説」は、ますます信憑性を持ち始めていますね。
「安保条約の成立」では、もともとはアジア非武装地帯論者だった吉田茂が、天皇にあったあとに日本側から米軍の駐留を要請する「池田ミッション」を持たせて、池田外相をアメリカに送った経緯が、推測も含めて述べられていました。
これは結局天皇制という物が、アジア侵略を一切反省しないどころか、戦前と戦後を通じて、日本の利害と舵取りを貫いてきたという事を示しています。天皇は自らの帝国主義の利害のために鬼畜米英を唱えて侵略戦争を指揮し、敗戦が濃厚になると国体護持のために戦果を挙げてからの降伏を要求してヒロシマ、ナガサキを招来し、戦後になるといち早く転身して反共の防波堤としての日本帝国主義をアメリカ帝国主義に売り込んでアジア革命の圧殺・朝鮮戦争やレッドパージに協力し、日米安保同盟を作り、沖縄切り捨ての天皇メッセージなどその後も政治的発言をくり返してきた。
天皇に責任をとらせなかった日本の民衆は、ふたたび天皇制の思想、靖国の思想、「つくる会」教科書で侵略戦争に動員されようとし始めている。
天皇制と靖国神社は、日本が再び帝国主義戦争にのめり込むときに必ず動き出す。侵略戦争を望まないのであれば、天皇制と靖国神社は廃止しなくてはならないでしょう。
@おすすめ文献
『安保条約の成立』
―― 吉田外交と天皇外交 ――
豊下 楢彦
■新赤版 478
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■定価 819円(本体 780円 + 税5%)(在庫僅少)
■1996年12月20日
■ISBN4-00-430478-4 C0221
「安保再定義」が声高に論じられている.だが,そもそも安保条約とは何なのか.なぜ,一方的な駐軍協定というべきものになったのか.著者は,発見された「非公開外交文書」とダレス文書を読みぬき,「吉田ワンマン外交」に解消されない新たなベクトル「天皇外交」を見いだしていく.戦後史を考え,現代を考えるための必読の書.
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/43/4/4304780.html
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