★阿修羅♪ 現在地 HOME > 政治・選挙・NHK9 > 759.html
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
なぜ再び小泉首相は靖国問題で中国を挑発したのか?(森田実政治日誌[145]2005.5.26 )【旧日本兵騒動も…】
http://www.asyura2.com/0502/senkyo9/msg/759.html
投稿者 南青山 日時 2005 年 5 月 27 日 12:40:50: ahR4ulk6JJ6HU

http://www.pluto.dti.ne.jp/〜mor97512/C01044.HTML

なぜ再び小泉首相は靖国問題で中国を挑発したのか? 小泉首相の狙いはなにか? そしてなぜ突如方向転換したのか?

「鉄は人間を殺さない。殺すのは手である。その手は心に従う」(ハイネ、19世紀ドイツの詩人、1795-1856)

 05年5月中旬に始まった「靖国問題」をめぐる日中対立の出発点は、5月16日の衆院予算委員会における小泉首相の「他の国が干渉すべきではない」との発言である。この発言が、日中両国政府の対立の発火点なのである。
 この発言は、おそらく政治史上に残されるものだろうから詳しく引用する(05年5月17日付け朝日新聞2面「衆院予算委、首相の答弁」(要約)より)。
 《(靖国参拝について)どの国でも戦没者への追悼を行う気持ちを持っている。どのような追悼の仕方がいいかは他の国が干渉すべきではない。
 胡錦濤国家主席、温家宝首相との会談でも靖国の問題が出た。参拝すべきではないとの話もあった。(元首相の)東条英機氏のA級戦犯の話がたびたび国会でも論じられるが、「罪を憎んで人を憎まず」は中国の孔子の言葉だ。私は一個人のために靖国を参拝しているのではない。戦没者全般に敬意と感謝の誠をささげるのがけしからんというのは、いまだに理由が分からない。いつ行くかは適切に判断する。
 私が靖国神社に参拝することを、軍国主義の美化ととらえられるのは心外だ。日本は平和国家として国際社会の平和構築に努力をしてきた。戦争にも巻き込まれず、戦争にも行かず、一人も戦争で死者を出していない。
 一部の外国の言い分を真に受けて、外国の言い分が正しいといって日本政府の、私の判断を批判するのは、政党が違うから歴史的認識も違うかもしれないが、何ら問題があるとは思わない。》
 繰り返す。この5月16日の衆院予算委における小泉発言(「他の国が干渉すべきではない」)が、いったん沈静化しかけた靖国問題を日中間の最大の問題にした。この騒ぎは小泉首相が仕掛けたものだ。

 もう一つ、日中対立を決定的にした発言がある。
 5月21日、訪中していた武部勤自民党幹事長の王家瑞中国共産党対外連絡部長に対する発言である。朝日新聞(5月25日付け朝刊3面)によると、武部幹事長は王部長との会談でこう述べた。
 《小泉首相の靖国神社参拝に対する中国側の批判は、内政干渉という人もいる。世論調査などみられる国民の考え方の中に、相互内政不干渉がある。》
 ただ、この記事には大変重要な部分が抜け落ちているように思う。武部幹事長は、「内政不干渉」発言の前に、「日中平和友好条約の相互内政不干渉」と言ったという情報が他紙には載っている。このため、中国側は大反発し、「条約の新解釈か」とまで言った、との情報がある。この点は大事なことなので、朝日新聞はきちんと伝えてもらいたい。
 武部幹事長の「内政干渉」で大議論になり、武部幹事長は発言を撤回したという。発言の撤退が事実なら、いったんは口にしたことになる。

 以上の二つのことを改めて記したのは、このことを確認しておかないと、次に紹介する「友人の電話」の内容が十分に理解しにくいと考えたからである。
 もう一度繰り返す。小泉首相の5月16日「他の国が干渉すべきでない」発言と、5月21日の武部幹事長の「日中平和友好条約の内政不干渉原則に反する内政干渉だ(と中国側が受け取った)」との発言――この二つが日中対立激化の原因である。16日の小泉発言で火をつけ、21日の武部発言が火に油を注いだ。
 5月23日の呉儀副首相の小泉首相との突然の会談中止は、この二つの発言に対する中国側の抗議の意思表示だと見るべきであろう。
 日本側は、いっせいに呉儀副首相の突然のキャンセルを「非礼な行為」と非難するキャンペーンを張り、呉副首相の非礼行為が日中関係悪化の直接の原因との見方を広めている。だが、これは原因ではなく結果である。前置きが長くなったが、いよいよ本論(「友人からの電話」)に入る。ここでは「友人」としておくことをお許しいただきたい。

友人からの電話

 《どうして小泉首相は再び靖国問題を自分の側から火をつけたか、ご存知か。どうして武部幹事長を中国へ送って中国側が激怒するような「(中国側の靖国批判は)日中平和友好条約の内政不干渉原則に反する」と言わせた(この発言によって中国側を挑発した)のか、ご存じか。それは、国民の関心を郵政民営化からそらすためです。小泉首相の最大関心事は郵政民営化問題だ。7月6日から8日まで行われるイギリスサミットでブッシュ大統領に会ったときに「郵政民営化の約束は果たしました」と言いたいのだ。このためには、強行突破するしかない。国会論議を抜きにして、自公両党で中央突破を図るには、国民の関心を他に向けなければならないと、小泉首相と側近は考えたようです。
 小泉首相というのはそういう人です。たえず戦術を考えている。ぼくは彼とつき合ったことがあるからよく知っている。郵政民営化問題以上に大問題になるうるのは靖国をめぐる日中対立しかない。いま靖国問題で中国を挑発すれば、中国国内でデモが起こる。中国政府はピンチだ。大騒ぎになる。日本国民の眼を日中対立に向け、そのスキに、郵政民営化法案の強行採決を連発しようというのが、小泉首相と武部幹事長の狙いなのではないかと思います。
 小泉首相の5月16日発言を、カッとなって言ってしまったハプニング発言だと大新聞の記者や大テレビ局の報道記者は盛んに言っている。おそらく、首相側近が言わせているのかもしれない。
 しかし、これが一瞬感情的になったためのハプニング発言であるはずがない。質問者(最近訪中した仙石由人民主党政調会長)が靖国問題を質問することはわかっていた。小泉首相側は十分に準備した発言である。それは〈「罪を憎んで人を憎まず」は孔子の言葉だ〉に示されている。小泉首相はこの言葉を言おうとあらかじめ準備していたことは、十分考えられることだ。
 ところが、中国側は、この小泉発言は挑発だと判断して沈黙を守った。そこで放ったのが武部幹事長の訪中と「内政干渉だ、日中平和友好条約の相互内政不干渉の原則に反する」発言だ。この二つの挑発に、中国側は我慢できなくなってキレてしまった。
 この作戦を小泉 さんに教えたのはおそらく日本と中国を対立させようと画策してきたある情報機関ではないかとぼくは思う。このことはよく調べてからまた連絡します。》

 実は、私は何人かの友人から、「論語のなかに『罪を憎んで人を憎まず』という言葉があったか」との質問を受けた。みな、論語で育った世代の人である。
 私は答えた。「私の記憶では論語のなかにこの言葉はない。この言葉は『孔叢子』(くぞうし)のなかの言葉です。『孔叢子』中に『古の訟を聴く者は、其(そ)の意を悪(にく)みて、其の人を悪まず』という言葉がある。これが日本で『罪を憎んで人を憎まず』に変わったのです」、と。
 小泉首相の5月16日発言は、“十分に準備した言葉だとみるべきだろう。武部氏の「日中平和友好条約の相互内政不干渉……」発言も、相手を挑発するための小泉戦略の秘策だと見ることができるかもしれない”と友人は言った。
 「すべてはブッシュ大統領に約束した郵政民営化を仕上げるために編み出された戦略戦術とみるべきだ」――これが友人の電話の内容だった。
 だが、その結果が、日本国民の上に、どんなにきびしい形で降りかかってくるか、小泉首相や小泉内閣の閣僚、自民党幹部は考えない。考えようともしない。小泉首相の頭にあるのは「ブッシュ大統領との約束の郵政民営化の実現」だけであるとすれば、おそろしいことである。そして、これに日本の大マスコミすべてが尻馬に乗っている。
 ところが、5月25日、小泉首相らの様子が突然変わった。激しい中国批判を行っていた町村外相らが揃って沈黙した。小泉首相は「友好、未来志向」を繰り返すようになった。
 原因は、公明党が正式に小泉首相に靖国参拝の自粛を要求したことにある。これによって小泉首相と自民党はとたんにおとなしくなった。公明党は小泉政権のなかで絶対的な力を持っている。小泉政権と自民党は公明党に従うしか道がないのである。

★なるほどと思う反面、そこまでやるかというか、小泉の周囲でそこまで周到に用意できるのか、という疑問がわき起こる。権力への執着心が異様に強そうなので、連中は、夜な夜なそのようなことばかり考えているのかもしれない。
そうだとすると、突然降ってわいたような旧日本兵騒ぎも、そうした郵政民営化の目くらましの一つかもしれない。数年前から政府にはその存在は知られていたという話だから、おも手に出すタイミングを今日まで見計らっていたというのも十分考えられることだ。
マスコミは相変わらず、鬼の首でもとったように中国のドタキャンと旧日本兵騒ぎをはやし立てているが、森田氏の指摘する郵政民営化の本当の危険性については触れる気配もない。

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      HOME > 政治・選挙・NHK9掲示板



フォローアップ:


 

 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。