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http://www.shinmai.co.jp/news/20050519/KT050518FTI090009000022.htm
自衛官募集のダイレクトメール発送のため満18歳を迎える住民の情報を住民基本台帳から抽出して提供するよう、防衛庁が自治体に求めているのに対し、県内18市のうちで長野、飯田、大町の3市が現在も応じていることが18日、分かった。自衛隊長野地方連絡部(長野市)は、1月時点で113だった県内市町村のうち55市町村から提供を受けたとする。内容は、いずれも住基台帳法で一般の閲覧が可能な氏名、生年月日など4情報といい、同庁は「提供は適法」との見解だ。
ただ、4月の個人情報保護法全面施行で、民間は個人情報の第3者提供に本人同意が必要になった。行政同士は本人同意のないまま情報をやりとりしている現状に、研究者からは「個人情報保護の観点から、より厳密な対応が必要」との指摘もある。
長野市は今年2月、本年度中に満18歳を迎える男女約4000人の名簿を提供した。市の個人情報保護条例は原則的に第3者への提供を禁じているが「条例で例外的に提供が認められる『相当な理由』に当たると判断した。自衛隊には災害時などで大きな協力を得ている点も理由」(市民課)という。
飯田市は個人情報保護審査会が「公益性がある」と答申、大町市は市個人情報保護条例の例外規定にあたると判断した。
3市のほか松本、上田、伊那、塩尻の各市は適齢者を市側が抽出した上で閲覧に応じている。
これに対し、ほかの11市は「住基台帳法で閲覧は認められていても、提供できるとは書いていない」(千曲市)などとして、ダイレクトメール業者らと同様に台帳の閲覧のみ認めている。いずれの場合も、公用目的のため料金は無料という。
適齢者情報をめぐっては、過去に県内全市町村が同庁へ名簿を提供し、住基台帳法で閲覧対象になっていない世帯主名まで提出していた自治体もあったことが03年に発覚。県は同年11月、4情報についても「提供は義務ではなく、市町村の個人情報保護条例により(提供の)可否を決定すべきもの」との見解を示した。
その後、提供を取りやめる市町村が相次いだ。大町市も「個人情報保護の観点から、より厳格な運用が求められている」(庶務課)とし、本年度から見直す方針だ。
石村耕治・白鴎大教授(情報法)は「個人情報の提供は、住民基本台帳法には明記されていない」と指摘。「仮に公益性を理由に提供が可能と判断したとしても、自治体は本人の同意を得たり、提供する方針を説明し拒否する人は除外するといった努力が必要だ」と指摘している。
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