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http://www.asahi.com/politics/update/0511/001.html?t5
文部科学省は、教育基本法改正案の要綱素案をまとめた。自民、公明両党が表現を巡って対立していた「愛国心」に関しては国を「愛する」と表現する方向となった。公明党はこれまで「『愛する』は国粋的」として「大切にする」との表現を求めていたため、偏狭なナショナリズムを意味しないよう文案全体で配慮する。11日の与党検討会に提出される。
中央教育審議会(文科相の諮問機関)は一昨年3月に出した同法改正答申で、「教育の目標」の項目に新たに規定する理念として「日本の伝統・文化の尊重、郷土や国を愛する心と国際社会の一員としての意識の涵養(かんよう)」を示した。
これを受けて与党検討会が議論したが、自公両党の調整がつかず、昨年6月の中間報告は、「郷土と国を愛し」とする自民案と「大切にし」とする公明案の併記となった。今年3月には検討会が「残った論点を集中的に審議するために、文科相の判断によって省の考え方を示してもらい、たたき台にする必要がある」として、同省に要綱素案の作成を指示した。
今回、同省が素案に「愛」の表現を盛り込んだのは、小中学校の学習指導要領(道徳)ですでに「国を愛する心を持つ」「国を愛し、国家の発展に努める」といった表現が使われていることや、中山文科相の意向を踏まえたためだ。
ただ、同省は「愛」が「国家主義」や「偏狭なナショナリズム」を意味することがないよう、他国や国際社会に敬意を払うといった文言を付記するなどの配慮をする考えだ。
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