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飯島秘書官の長男、産廃助成獲得に関与 NEDO側配慮
2005年05月10日16時14分
独立行政法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構」(NEDO)の助成金対象事業が相次いで頓挫した問題で、群馬県の産業廃棄物処理会社のケースでは、飯島勲・首相秘書官の長男が助成金の獲得交渉に関与し、NEDO側が「秘書官の関係者」として配慮したとみられる経緯があった。朝日新聞が入手した内部文書などからは、公的資金運用の背景に「政官民」が絡み合う実態が浮かびあがる。
「NEDOとの折衝窓口をご教授賜りたい」
02年7月にNEDOから1億800万円の助成金交付決定を受けた「明輪」(群馬県赤城村)。01年8月30日付で飯島秘書官にあてた陳情文書にそう書かれていた。
明輪は廃タイヤを焼却処理して活性炭を生成するプラント事業への助成を模索。01年9月、社長と飯島秘書官の長男らが首相官邸を訪ね、「獲得できそうな助成金があれば教えてほしい」と同秘書官に依頼した。同秘書官はNEDOを所管する経済産業省出身の岡田秀一秘書官をその場に呼び、紹介したという。
長男は、社長が理事長を兼任する業者団体「日本資源再生事業振興協同組合」の事務局長代理。00年ごろに飯島秘書官の依頼で採用されたという。
その後、明輪側に同秘書官から「話は通っている」などと連絡があり、長男らは同月14日、同省の化学課長(当時)らと面会し、助成金の勉強会が開かれた。同席したNEDOの新エネルギー導入促進部課長(同)は「飯島さんの関係者に説明してほしいと上司から言われた」と話す。
「父飯島秘書官を通じ岡田秀一秘書官に私共の組合の要望を伝え、詳しい話を聞いて戴(いただ)いた結果、化学課長を紹介されました」。長男名で化学課長に送られた礼状(同年10月12日付)にはそう記されている。
明輪側は02年1月、勉強会に参加したNEDO課長から研究開発業務部(現・研究開発推進部)の部長を紹介され、この部長らから同年4月に「競争倍率が低い助成金がある」と助言された。同部が繰り越し予算消化のため公募した「戦略的産業技術実用化開発費」に応募した。
同部からは、申請書類の書き方などを指導され、明輪関係者は「設備費など申請金額の目安も示してもらった」という。同年6月末の最終ヒアリング審査の2日前には、質疑応答に関する個別指導もあり、7月に助成金交付が決定した。
当時の同部長は「秘書官の息子さんらと公募前に2回会ったが審査は厳正だった」と話す。しかし、同じ助成金を受けた複数の企業は「ヒアリング指導などは受けていない」などといい、「親切過ぎる」と話すNEDO関係者もいる。
明輪側は、長男名などで交渉記録を飯島秘書官あてにファクスで送付。NEDO以外にも助成金を模索していた01年8月31日には、同秘書官から「息子を頼む」との電話を受けた当時の環境省総務課長が明輪側と同省廃棄物リサイクル対策部の勉強会を仲介した。NEDO助成事業の終了直前の03年1月には、同秘書官が首相官邸で下請け業者らにプラントの早期完成を求めたという。
飯島秘書官は「陳情を受けたのではない。好きに息子をこちら(官邸)へ来させていただけだ」とし、岡田秘書官は「飯島さんから紹介されて明輪関係者とは会った。経産省の担当者の名前は教えたが、紹介はしていない」と話している。
◇ ◇
明輪の社長は、小泉首相の政治資金管理団体「東泉会」に対し、助成金交付決定の5カ月後に100万円、99年12月〜03年9月には親族名義などで計430万円をそれぞれ献金している。
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