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考察 「産経新聞の誤報」について 2005/05/02
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4月に松尾信之さんという方が書かれた記事、「『マスコミ料理教室』(8)産経新聞の訂正記事に驚いた!」を興味深く読みました。松尾さんは「『引用の誤り』というより『捏造』『虚報』だ」「なぜこのような記事になったのかの検証記事を書くべきだろう」と書いてます。まったく同感です。
でも、未だに、産経新聞は「捏造」「虚報」を検証する記事を書きません。頬被りするつもりなのでしょう。そこで推測する以外にありません。
私の推測は「予定稿」の確認ミスです。推測とはいっても、産経新聞の知り合いにも聞いたうえでの推測ですから、まったく根拠がないわけではないことをお断りしておきます。
新聞記者は原稿の締め切り時間に間に合うように、事前に予定記事を書いておくことがよくあります。これを「予定稿」といいます。どちらが勝つかわからない選挙やスポーツの試合などの場合は、Aが勝った場合とBが勝った場合の2通りの原稿を用意することもありますが、今回の産経新聞が訂正記事を出した授賞式のような場合は、もっとも単純な予定稿を用意するだけで済みます。なぜなら授賞者や受賞理由をはじめとして儀式の内容が事前にわかっているからです。
ただし、どの予定稿にも共通する大原則は、あくまでも、ことが決まってから、終わってから、「確認」をしたうえで、「予定稿解禁」のサインを送り、原稿を実際に使うことです。1955年6月20日、天候の急変で失敗に終わったスリランカでの皆既日食観測を「成功」と報じた共同通信の誤報は、確認をおろそかにした予定稿の失敗として有名です。今度の産経新聞の誤報も確認を怠ったのです。あまりにも初歩的な予定稿であったがゆえに基本を忘れてしまったのかもしれません。
フジサンケイグループは今年も、秋篠宮殿下に自社が主催する地球環境大賞の授賞式でのご挨拶を御願いしました。ここからが私の推測ですが、フジサンケイグループの担当者は、主催者として「秋篠宮殿下のお言葉」の素案を書いて、宮内庁に提出しました。授賞式の予定稿を書いた記者は、その主催者素案を「秋篠宮殿下のお言葉」として予定稿のなかに書き入れ、実際の「お言葉」を確認しないまま、予定稿を「解禁」してしまったのです。
授賞式での実際の「秋篠宮殿下のお言葉」は違っていました。「また今年から、フジサンケイグループが一体となってこの顕彰制度を主催することになり、」「子どもたち、そしてその子どもたちへと」といった文言はありませんでした。反対に素案にはない「お言葉」が大幅に書き加えられていました。
おそらく主催者素案は宮内庁によって書き改められたのでしょう。それは松尾さんのいうように「だいたい皇族の挨拶で、フジサンケイグループなどの私企業名は、よほどのことがない限り出ない」という判断だったのかもしれません。地球環境問題についての説明も不十分と考えたのかもしれません。
私の推測は以上です。産経新聞が誤報した4月15日付1面の「秋篠宮殿下のお言葉」が私の推測通り、「主催者としての産経新聞が作成した素案」であったかどうかどうかは別に、いずれにしても産経新聞が作成したことには変わりがありません。
産経新聞が編集方針として天皇制や愛国心を大切にすることは産経新聞の勝手ですが、この誤報からは、皇室を自社の経営に利用しようという意図が透けて見えます。これは許されないことです。まことに不敬な事件です。この訂正記事は「産経新聞研究」にとってなかなか貴重な資料になりました。
(大槻伸二郎)
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https://www.janjan.jp/media/0505/0504306478/1.php
ご参考:
産経新聞の訂正記事に驚いた!(JANJAN)・・・ついに皇族の「お言葉」まで捏造し始めた産経新聞
http://www.asyura2.com/0502/senkyo9/msg/328.html
投稿者 いやはや 日時 2005 年 4 月 23 日 02:27:19: OknzUKwI.KW9U
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