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5月3日付・読売社説(1)
[憲法記念日]「新憲法へと向かう歴史の流れ」
憲法改正をめぐる今日の状況を、つい10年ほど前まで、だれが予測しえただろうか。
憲法改正論議は、戦後の保革対決の下で、長くタブー視されてきた。読売新聞が1994年に発表した憲法改正試案は、その封印を解こうとする挑戦だった。
当時の内外情勢はどうだったか。
89年に冷戦構造が崩壊し、92年には、国連平和維持活動(PKO)のためにカンボジアに派遣された陸上自衛隊が、初めて海外での活動に従事した。
経済的繁栄とそれに伴うひずみ、高齢化社会の到来や情報社会化の進展、人格権や環境権という人権概念の広がりなど多様な課題に直面していた。
憲法が予想しなかった変化の中で、憲法と現実との乖離(かいり)が生じている……。そうした問題意識から、議論のたたき台として提示したのが、94年試案である。
これに、いわゆる護憲勢力などが激しく反発した。他の主要紙も、憲法改正の必要はない、と反対論を展開した。
読売新聞は、その後、2000年と04年に、94年試案を補強する改正試案を発表し、安全保障政策や内閣・行政機構改革などに関する提言も重ねてきた。
1997年の憲法記念日には、国会に常設の憲法委員会を設置するよう提言している。2000年1月に衆参両院に設置された憲法調査会が、今年4月、5年間にわたる論議の結果を議長に報告したのは、その結実だった。
当時は、憲法調査会を設置し、議論することにすら反対する勢力が、政党にもメディアにも、なお少なくなかった。今やそんな勢力は見当たらない。
今日の状況はどうか。
自民、民主両党が新憲法草案策定の作業を進めている。衆院憲法調査会の報告書では、自衛権や自衛隊の憲法上の位置付けの明確化など、委員の3分の2以上が一致した論点も多い。護憲を掲げた社会党を引き継ぐ社民党は今や、国会議員が12人という小政党に転落した。
国民の憲法意識は大きく変わった。読売新聞の世論調査では、憲法改正に賛成の国民が6割を超えている。
10年前には考えられなかったことだ。94年試案以降、読売新聞が、時代の変化を見据えて、憲法問題を提起してきたことは正しかった、と自負している。
今後、衆参両院で、憲法改正の手続きを定める国民投票法案の成立を目指すことになるだろう。憲法改正の環境は整いつつある。もはや、新憲法への、歴史の流れを逆流させることは出来ない。
(2005/5/3/01:37 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20050502ig90.htm
なんだか勝手に感慨に浸ってますね。まだ決着なんかついてないのにね。
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