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改憲要綱 これが自民党らしさですか(毎日新聞社説)
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投稿者 happyblue 日時 2005 年 4 月 08 日 07:43:18: BaRfZQX6fAfSk

@社説:改憲要綱 これが自民党らしさですか(毎日新聞)

 自民党新憲法起草委員会の小委員会が憲法改正の要綱をまとめた。予定していた条文化を断念し、合意できなかったところは両論併記して「要綱」の体裁を取らざるを得なかった。改憲を党是とする自民党内でも、依然として推進派と慎重派がせめぎあっていることを示している。

 焦点の9条は戦力の不保持を改め、「自衛軍」保持を認めている。軍の目的を「自衛のため」と明記することで、集団的自衛権の行使を容認した。また自衛軍は「国際平和への貢献」ができるとうたい、海外での武力行使を認める余地を残した。具体的な武力行使の範囲は新憲法に記述せず、安全保障基本法や国際協力基本法を制定して規定する考えだ。

 海外での武力行使の是非は、国論を二分する。自民党は国民の合意が難しいテーマについて、新憲法での明確な規定を回避し、解釈と基本法で処理する目くらまし作戦に変えたようだ。

 最も復古主義的な色合いが出たのは、「前文」小委員会(小委員長・中曽根康弘元首相)がまとめた要綱だ。改正前文に「日本の国土、歴史、文化などの記述を加え、国民が誇りの持てるものとする」「日本史上初めて国民みずから主体的に憲法を定めることを宣言する」とするよう求めた。

 さらに(1)国民統合の象徴たる天皇と共に歴史を刻んできた(2)国を愛する心などを盛り込むべきだ、と主張する。

 条文化を強く求めた中曽根氏は、党内調整に当たった「前文」小委員長代理の安倍晋三幹事長代理に「たじろぐな」と叱咤(しった)激励したという。取りまとめた要綱は中曽根氏が主宰する世界平和研究所が発表した改憲試案とよく似たものとなっている。

 これに対し、「天皇」小委員長の宮沢喜一元首相や「安全保障」小委員長の福田康夫前官房長官は「文章として固めてしまうと、反発を招く」と条文化に反対した。右から左まで包み込んだキャッチ・オール・パーティーの自民党らしい確執と言ってしまえばそれまでだが、それだけに合意への道のりは平たんでない。

 憲法観をはき違えているのではないかと思わせるのは、国民の権利・義務小委員会(船田元小委員長)の要綱だ。国民に向かって「こうしなさい」と説教調だ。義務より穏やかだが「責務」という概念を設け、国民が「不断に努力する」責務として、現行憲法にはない国防▽社会的費用の負担▽家庭の維持▽子どもの養育 ▽生命の尊厳などをあげている。

 年金未納、少子化などの社会現象が起きるのは今の憲法に不備があるからだ、と言わんばかりの自民党のいら立ちが表れた格好だ。近代憲法は、公権力が暴走しないよう守るべきルールを規定するのが主眼であって、国民に対して事細かに訓示を垂れるものではないことは、言うまでもない。

 自民党改憲要綱は良質な保守精神を表したというより、古さへの回帰が目立つ。果たして国民の共感が得られるのだろうか。
毎日新聞 2005年4月7日 0時47分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20050407k0000m070151000c.html

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