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もう1人の側近――こちらは辞めないのか?小泉政治ABC 2005/06/14
6月13日の朝、テレビ朝日の8時台。何気なく見ていたら、かの飯島秘書官が、長野の講演でウラ話を堂々と披瀝。「昨年、チリでの日中首脳会議は、今年も小泉は何らかの形で靖国に参拝するが、そのことを前提の会談でいいか、と確認して、その上でおこなった」「呉副首相が会談で靖国に触れるなら、今年も参拝すると答える、と意思表示をしたら、相手がキャンセルした」
テレビを聞いてのことだから、発言は正確ではない。Webで調べると、毎日新聞だけが、飯島発言の日中首脳会談の件に触れていた。夕刊はどう報道するか待っていたが、1紙も報じていない。
この秘書の発言は信憑性が高い。もしこれらが真実だとすると、中国首脳にイライラが募る事情がよく分かる。国会や総理の記者会見では全く触れられていない。記憶では、呉副首相の突然のキャンセルを「向こうが会いたいと言ったから時間を取ったのにどうしたんでしょう。理由は分かりませんね」とたしか小泉さんは言っていた。
ここで触れたいことは靖国問題ではない。飯島氏の情報が事実であれば、彼は重大な国家情報を漏らしたことになる。だから、国家機密保護法をつくれという主張ではない。
およそ政治の基礎は信義である。こんな話を軽々に得意げに披露する性格の人物は秘書として最もふさわしくない。首相秘書官は大役だ。対応次第で、時によっては「戦争が勃発する」ことさえある。
ちょうどテレビで若・貴の確執が面白おかしく報じられていたが、飯島秘書官の政治感覚はこのレベルだ。議長の異例の申し入れ、中曽根元首相の意見、肝腎の遺族会からの慎重論、などでストレスが溜まったとしても、軽はずみであることに変わりはない。
そういえば、国会の岡田民主党代表の質問に答えようとして、小泉さんは東京裁判とA級・B級・C級戦犯のあり方がゴッチャになって焦っていたが、どうも、この方自身が勉強が好きでないらしい。
半世紀あまり国会職員として国会論議に通暁してきた知人がいうには、「最も勉強した人が知事になる前の細川さん、最も勉強しなかった1人が小泉さん、小泉さんひょっとしたら靖国のことだって正確に知らないかもしれませんよ……」
政治家の条件の1つに「深思熟慮」がある。小泉さんは「浅思短慮」の典型だ。軽薄短小の政治版が極まったわけだ。この「小泉という問題」は民主主義という問題と密接に絡まっているだけに、やっかいだ。
不安がよぎる。これほど重大な失言をチェックする能力をマスコミはなくしたのか?都心のホテルで朝、飯島秘書官と談笑するジャーナリストをよく見かけるが、彼らは何を話しているのか。都議会後の石原知事記者会見が「無風状態」であるのと似た現象がここでもおこっているのであろうか。
(須田春海)
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