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http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/feature/news/20050209ddm005010151000c.html
国家公務員倫理審:
社保庁不祥事受け、「監修料」の受領禁止−−4月から実施
国家公務員倫理審査会(花尻尚会長)は8日、公務員への接待や贈与を制限する倫理規程の改正意見を政府に提出した。厚生労働省や社会保険庁の職員が多額の書籍監修料を受け取っていた問題を受け、国が大量に購入したり、国の補助金で作成されたりする書籍の監修料を公務員が受け取ることを禁止することにした。また職務と関係のある業者と飲食する際の基準は一部緩和した。閣議決定の上、4月から改正倫理規程が実施される見通しだ。
社会保険庁の職員らが5年間で得た監修料は10億円以上に達するとみられ、「税の還流」と指摘された。現行規程には、許認可対象の業者など「利害関係者」からの依頼で監修などを行う際は承認が必要とする条項しか盛り込まれていないため、審査会は補助金絡みや国が大半を購入する書籍の監修料については受け取り禁止とした。
一方、許認可や補助金交付の対象になる利害関係者との飲食基準も改める。現在は「夜に仕事と関係なかったり、1万円を超える飲食をする場合は許可制」などと事細かに定められているため、割り勘での飲食は「自己負担分が1万円を超える場合はあらかじめ届け出る」ルールに簡素化する。
細田博之官房長官は8日午後の記者会見で改正意見について「監修料問題が起きたり、倫理規程上、望ましくないものが出てきている。しっかりした基準が定められると聞いている」と述べ、尊重する考えを示した。一方、飲食基準の一部緩和については「公務員が産業界の実態を聞いて政策を打ち出す面で若干能力が下がったのではないかとの批判もある」と理解を示した。
倫理規程は00年に制定され、施行後5年以内に見直すことになっていた。【宮田哲】
◇「サムライたちよ、頭を高く」−−花尻尚会長(元札幌高裁長官)の談話
国家公務員はサムライであるべきだ。清廉でなければならない。公を私より優先させなければならない。倫理規程は最低限度の服務基準に過ぎず、忘れてしまっていてよいくらいのものだ。倫理規程に書いてなければ何をやっても構わないという風潮が一部にあるとすれば、誠に嘆かわしい。公のために働くという高い使命に誇りを持ってほしい。サムライたちよ、頭(こうべ)を高く上げよ。
毎日新聞 2005年2月9日 東京朝刊