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◇えびの市出身・黒木和雄監督、みやざき九条の会発足記念で
えびの市出身で、映画「美しい夏キリシマ」などで知られる黒木和雄監督(74)が29日、宮崎市民プラザで講演した。憲法9条を守ろうと運動する「みやざき九条の会」(代表世話人=藤原宏志・元宮崎大学長ら3人)の発足記念。自らの戦争体験や映画に込めた思いを話し、平和を訴えた。会場のオルブライトホール(500人収容)は満席になった。
「爆撃のごう音と土煙が辺りを包んだ。顔を上げると友人の頭が真っ二つに割れていた。全身が凍り付くような恐怖を感じて無我夢中で走った。気が付くと返り血を浴びた女子学生たちと、防空ごうで震えていた」
講演で黒木監督は、中学時代の戦争体験をこう振り返った。都城の航空機工場に動員されていた1945年5月8日のこと。空襲で友人を失い「介抱もせず逃げた自分に優しさやヒューマニズム、戦争を語る資格があるのかと思ってきた」と語った。
「TOMORROW/明日」「美しい夏キリシマ」「父と暮せば」の戦争レクイエム3部作は、日常を舞台に描いた。その理由について「戦争の本当の恐ろしさは戦場ではなく、真綿で首を絞められるような日常生活にある」からだと話した。
自衛隊イラク派遣や改憲問題にも触れ「傍観してきたことに悔しさを感じる。9条を変えたら憲法は死滅する」と護憲の大切さを訴えた。
黒木監督の戦争レクイエム3部作は2月12、13日、「えびの映画祭」(えびの市文化センター)で上映される。
【佐藤恵二】
1月31日朝刊
(毎日新聞) - 1月31日17時50分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050131-00000220-mailo-l45