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【社会面】2005年06月16日(木曜日)付
少年に「刑事処分相当」 寝屋川・教職員殺傷事件
大阪府寝屋川市の市立中央小学校で今年2月、教職員3人が殺傷された事件で、大阪地検は15日、府警から送検されていた卒業生の少年(17)を殺人、殺人未遂などの非行事実で大阪家裁に送致した。精神鑑定の結果、対人関係に適応できない傾向などがみられたものの、犯行時は善悪を理解できる状態だったと判断し、「刑事処分相当」とする意見書をつけたとみられる。家裁は同日、6月28日までの観護措置と審判の開始を決定した。少年は大阪少年鑑別所(大阪府堺市)に収容された。
これまでの府警や地検の調べに対し、少年は2人の元担任の名前を挙げて「いじめられた時に助けてくれなかった」「2人を刺した後、自殺しようと思った」などと供述。犯行当日の心境について「破壊的、破滅的、厭世(えんせい)的なうつろな気分で、(元担任を)刺せると思った」と語っているという。一方で、「先生に対する恨みはない」と話すなど、明確な動機は判明しなかった。
地検は供述に一貫性がないことから、少年の簡易鑑定をしたのち、計102日間の鑑定留置を大阪地裁に請求し、本格的な精神鑑定を実施した。鑑定では、対人関係に適応できず、被害意識が強い傾向がみられたが、刑事責任能力には直接影響がないと判断したとみられる。
送致事実によると、少年は2月14日午後3時ごろ、同小校舎に侵入。鴨崎満明教諭(当時52)を包丁で刺し殺し、2階の職員室で女性栄養士(45)と女性教諭(57)も刺して重傷を負わせたとされる。
家裁は今後、審判を非公開で開き、検察へ送致(逆送)するか、少年院送致や保護観察といった保護処分などにするかを決める。現行の少年法では、16歳以上の少年が故意の犯罪行為で人を死亡させた場合、家裁は原則として少年を検察に逆送しなければならない。その場合、特別な事情がない限り検察は起訴し、少年は公開の法廷で刑事裁判を受けることになる。
http://www.asahi.com/paper/national.html