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http://www.mainichi-msn.co.jp/ (毎日新聞)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20050530ddm041040004000c.html
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<悪質リフォーム>堺の女性(80才)も被害 水漏れ修理で1千万円
◇定期貯金解約に郵便局同行−−直後、会社解散
大阪市内の水道工事会社が、昨年11月から12月初め、大阪府堺市の女性(80)と計約1200万円のリフォーム契約の
形を取り、郵便局に同行するなどして計1000万円を代金として受け取っていたことが29日、分かった。数日間の不自然な
工事の後、連絡がなくなったが、毎日新聞の取材では、業者はこの直後に登記上会社を解散し、名前を変えて同じ場所で
営業を継続。また、この業者への苦情は他にも公的相談窓口に寄せられている。高齢・弱者に狙いをつける悪質リフォームの
不透明な実態がまた一つ浮かび上がった。
▽高額代金に対し、施された工事内容は、床下への生コン流し込みなど100万円
▽床下換気扇2個取り付け関係350万円▽流し台入れ替えなど335万円−−など。
関係者によると、女性は3年前に夫と死別後1人暮らし。もの忘れがひどく、介護保険の要支援の認定を受けている。
11月末、宣伝ちらしを見て蛇口の水漏れ修理を頼もうと電話し、訪れた男が210万円の契約書を作った。翌日、この男は
車に女性を乗せ郵便局へ。女性は350万円の定額定期貯金を解約し、工事完了前に代金を払った。 さらに、その翌日、
男は「台所の床下まで水漏れがひどい」などと、1000万円の「台所リフォーム」契約書類を作成。女性は2日後にも郵便局で
650万円を解約して、初回に払った残金と合わせ同日約800万円を支払った。
床下は、効果不明の板が無造作にねじで取り付けられていた。内訳の額もない請求書がいくつも手元に残った。12月初め、
女性が親族宅に「助けて。頼んだのは水漏れ修理だけやったのに、勝手に工事している」と電話をかけた。親族が工事を
止めようとしたが、男が「クーリングオフ(訪問販売などで一定期間、違約金を払わずに契約を解除できる制度)はできない。
やめても金はもらう」などと、翌日深夜に工事を終えたという。親族が、残り約200万円の支払いを拒否すると、連絡が途絶えた。
商業登記によると、この会社は親族と最後に接触した3日後、株主総会で解散を決議していた。設立から10カ月。しかし、
最近でも旧社名のちらしを戸別配布し、住所には同一人物が経営する別会社が入っている。取材に訪れると従業員は、
今回の工事内容や料金について「社長に伝える」と言ったまま、連絡がない。【遠藤哲也、亀田早苗】
◇「初めからだましに」
「これは0が一つ多い。初めからだましにかかっているとしか思えない」
1級建築士で「欠陥住宅全国ネット」の木津田秀雄さんは、大阪市内の水道工事会社の“リフォーム”の請求内容と工事の
写真を照らし合わせ、まゆをひそめた。計1000万円の請求書には端数がない。ご丁寧に「消費税値引き」とある。用語の
間違いも多く、本来は床を支える横木を指す「根太(ねだ)」を、天井や壁にまで入れたことになっている。また、家具類移動、
廃材処理、意味不明の「衛生費」「諸経費」分などで計56万円にも。ずさん工事が指摘される台所床下には、換気扇が2個。
6畳ほどの台所には1個で十分という。通常は既存の通風口に付けるが、乱暴に穴が開けられている。
悪質工事が詐欺で摘発される事例がある一方、泣き寝入りの例も少なくない。同ネット事務局長の岩城穣弁護士は
「(工事内容と請求の落差から)仮に法人が解散していたとしても、経営者個人の責任は問える。民法上、暴利行為にあたれば
公序良俗違反で契約無効となるケースもある」という。
毎日新聞 2005年5月30日 東京朝刊
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