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大阪教育大学付属池田小(大阪府池田市)で2001年6月、児童8人が死亡、教員を含む15人が重軽傷を負った事件で、重いけがをした児童8人と保護者に大学側が謝罪し、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に対する慰謝料を含め賠償金計約1億円を支払うことで8日、双方が正式に合意した。
児童側の代理人弁護士によると、学校内で起きた事件、事故によるPTSDに対し、学校側が責任を認めて賠償するのは初めてという。
この日行われた合意書の調印式で大教大の稲垣卓学長は、小学校の安全管理が不十分だったことを認めて謝罪。「安全管理と安全対策を徹底し、実効性のある再発防止策に取り組む」と述べた。
合意書には、大学側が緊急時に対応できる教員を養成することや、重傷児童が学校生活で不利益を受けないよう配慮することなどが明記された。
賠償金の支払いや算定には、学校管理下の事件や事故で医療費や見舞金を給付する「独立行政法人・日本スポーツ振興センター」の制度を準用。大教大によると、賠償金約1億円のうち、約4000万円を同センターからの障害見舞金で負担した。
大教大は事件後、精神科医らでメンタルサポートチームをつくったが、03年12月ごろも10人以上にPTSDの症状が残った。重いけがをした児童の保護者らは「けがだけでなく、PTSDが続くのに放置された」として、大学と国に謝罪や児童1人当たり約1400万−約450万円の賠償を求めていた。
文部科学省と大教大は03年6月、計約4億円の賠償と謝罪、再発防止策を取ることなどで死亡した8児童の遺族と合意している。(共同)
≪校内児童殺傷事件の経過≫
2001年6月8日 大阪教育大付属池田小で校内児童殺傷事件。殺人未遂の現行犯で宅間守元死刑囚を逮捕
9・14 殺人などの罪で起訴
02・11 文部科学省が学校施設防犯の報告書作成
12 文科省が学校危機管理マニュアルを作成
03・6・6 池田小の校長ら教職員24人を処分
6・8 国と遺族が謝罪と計4億円の賠償、再発防止策を記した合意書を締結
6・16 大教大が負傷児童との補償交渉に入る
8・28 死刑判決
9・10 弁護団が大阪高裁に控訴
9・26 宅間元死刑囚が控訴を取り下げ死刑確定
04・9・14 死刑執行
05・5・8 計約1億円の損害賠償などを条件に大教大と重傷児童8人の保護者が合意(共同)
(05/08 18:22)
http://www.sankei.co.jp/news/050508/sha048.htm