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<尼崎脱線事故>大震災では助かったのに・・・無念の遺族 (毎日新聞)infoseek
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投稿者 愚民党 日時 2005 年 5 月 07 日 05:10:16: ogcGl0q1DMbpk

(回答先: 脱線事故で今も集中治療室に12人、回復祈る家族 (読売新聞) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 5 月 01 日 00:38:17)

<尼崎脱線事故>大震災では助かったのに・・・無念の遺族 (毎日新聞)

 兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故は、今年10年を迎えた阪神大震災で奇跡的に助かった命までも奪った。あの震災を生き抜いた人々は、その後の人生を大切にしていた。それだけに遺族にとっては「無念の思い」がいっそう募る。


 事故で亡くなった兵庫県宝塚市、竹崎快(かい)さん(31)。動物好きで、ペットの理容師「トリマー」を目指して昨年秋から通い始めた専門学校に向かう途中だった。父光哉さん(63)は「夢を見つけ、いただいた命を生かそうとしていたのに……」と、2度目の奇跡が起きなかったことを嘆いた。


 阪神大震災があった95年1月17日。ふと目を覚ました快さんは、布団を頭まで引き上げてすっぽりとくるまり、再び眠りに就いた。その直後、激しい揺れが襲った。重さ360キロのピアノや本棚がベッドに倒れ込んだが、全身を包んだ布団が快さんを無傷で守った。両親は、大切に育てた一人娘の強運を喜んだ。


 自宅には現在、2匹の犬がいる。うちゴールデンレトリバーの「玉子」は、毎晩一緒に寝る我が子のような存在だった。


 快さんは1年半ほど前から自宅近くのペットショップで働き始めた。そして「トリマーになる」と大阪市都島区の専門学校に通い、午前8時50分に自宅を出る毎日。「あの日」も普段と同じ。玉子は家を出る快さんにまとわりついた。


 快さんは96年に結婚。離婚して2年前に実家に戻った。ウエディングドレスに身を包んだ「4月27日」が、9年後、お通夜の日になった。


 憔悴(しょうすい)し切った光哉さんは「自分に言い聞かせました。今度は天国へお嫁に行ったんだと……」と声を絞り出し、「もっと娘と語り合いたかった」と、ポツリと言った。【夫彰子】


    ◇


 孫の兵庫県宝塚市、主婦、薬師佳子さん(24)を亡くした同県西宮市の上東政治さん(81)、栄さん(80)夫妻は、経営するたばこ販売店が震災で壊れ、建て直した。40年以上続く店で、佳子さんが「私が店を継ぐ」と言い、店の手伝いもしていた。


 震災当時、佳子さんは中学2年生。上東さんの自宅近くのアパートで、母と弟と3人で暮らしていたが、アパートも震災で壊れ、部屋がめちゃめちゃになった。佳子さんたちは命からがら上東さんのところへ避難し、弟と一緒に約3カ月間、そこから通学した。


 たばこ店のテレビには佳子さんと、残された双子の子どもたちのプリクラ写真が張ってある。上東さんは、それを見つめながらつぶやいた。


 「この子は、2回も怖い目に遭ったんやね。2回目では助からんかった。無念だったと思う……」【安藤龍朗】


[毎日新聞5月4日]

http://news.www.infoseek.co.jp/society/story.html?q=04mainichiF0505m107&cat=2


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