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(回答先: 「私鉄に勝つ」と120キロ (しんぶん赤旗) 投稿者 ZUMA 日時 2005 年 4 月 29 日 09:50:11)
□競合路線の熾烈な戦いが事故の背景に [朝日放送]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050428-00000015-abc-kin
<兵庫・大阪>競合路線の熾烈な戦いが事故の背景に
JR西日本は、これまで、京阪神の他の私鉄と乗客を奪い合う、し烈な戦いを続けてきました。今回、事故が起こった大阪〜宝塚間は、かつては阪急電鉄が圧勝していた区間でした。JRが阪急に挑んだ戦い。それが大惨事に至った背景にありました。
けさのJR宝塚駅。福知山線の事故で、人々は、阪急電鉄の振替輸送で大阪へ向かいます。宝塚〜尼崎間でJRが不通になっているため、JRを利用する人は阪急に乗り換える宝塚駅は大混雑です。宝塚から大阪への間は、JRと阪急が並んで走る「競合路線」。「阪急に追いつけ・追い越せ」が、今回の事故を引き起こす背景にありました。阪急電鉄が早くから宝塚線沿線の開発を進めた一方、JR福知山線は単線の地方ローカル線としてのんびり運行していました。ところが、1981年の複線電化を機に、JR福知山線沿線も開発が急ピッチで進められます。これに伴い、JRの乗客数は急増。JR発足時は、1日100本足らずだった福知山線は、今では1日360本を超え、阪急を抜きました。
また、JRはダイヤ改正のたびにスピードアップをはかります。大阪〜宝塚間の時間は、2002年はJRは24分、阪急は29分。しかし現在は、JRは22分、阪急は30分となっています。料金はJRが320円、阪急が270円と50円高いものの、速さではJRが圧勝しています。JRの利用客は「大阪やったら、やっぱりJR。(理由は)速いから」「大阪に行くのにはすごく便利。時間も速いですし」「(JRを使う理由は)やっぱり『速さ』でしょうか」と話します。JRは、スピードで乗客のハートをつかみました。事故を起こした快速電車も「阪急より速い」が「売り」でした。
JR西日本労働組合の田村豊委員長は「『他の私鉄よりも1秒でも速く』という『上意下達』の企業風土がありますので、運行優先になってしまっているという現実はあると思う」と話します。JR西日本は、3年前にも、悲惨な事故を引き起こしていました。救助作業中なのに、列車の運行を再開させ、事故処理中の救急隊員が死傷したのです。裁判所は、判決で「JRはダイヤに関心を傾けすぎた」と指摘しました。そして今回。運行重視の体質は変わっていませんでした。「速い」が売りのJR。既に1分半も遅れていた運転士は、遅れを取り戻そうと必死に運転していたと思われています。
このJRとは対照的に阪急電鉄は、近年、「これ以上のスピード競争はやるべきではない」と判断し、宝塚線から特急列車を廃止しました。その代わりに急行の便数を増やすことで、乗客のニーズに応えようとしています。
(朝日放送) - 4月28日21時14分更新