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(回答先: 「JR 西日本」の殺人的労務管理 投稿者 魔神の呪い 日時 2005 年 4 月 27 日 09:26:28)
http://www2.odn.ne.jp/nisirou/
JR福知山線快速電車脱線転覆事故についての見解
4月25日9時18分頃、JR福知山線(通称:JR宝塚線)塚口〜尼崎駅間において、宝塚駅発同志社駅行き上り7両編成快速列車(5418M)が走行中に脱線転覆するという事故が発生しました。この事故での死者は90名以上、重軽傷者も450名を超えるなど、JR発足以来、最大規模の事故となりました。不幸にもお亡くなりになられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族のご心痛をお察しし、負傷された皆様に心からお見舞い申し上げます。
事故発生の当初、置石ではないかなどと原因が推察されましたが、列車は時速100キロを超える速度でカーブに突っ込んだなどとされています。しかし、運転士がそこまでスピードを出す必要性に迫られた背景に、事故原因の重要なキーポイントがあるといえます。いずれにしても関係各方面からの総力により徹底的な原因究明と早急な再発防止が求められることに、労働組合としても重大な責務を感じます。
振り返ってみるとJR西日本は90年に開催された国際鉄道安全会議のボイコットにはじまり、翌年の信楽高原鉄道事故、新幹線「のぞみ号」の度重なる故障やボルトの飛散、山陽新幹線トンネルでのコンクリート剥落事故、救急隊員の触車死亡事故、保線記録の改ざんなど、たびたび事故隠蔽・不安全な企業体質が指摘されてきました。国土交通省(運輸省)からの「警告書」や、裁判判決での不安全性の指摘なども出されています。
しかし職場においては、JR西労の組合員を敵視した労務政策と並行して、「評価」による賃金・昇進制度の導入を「活用」した高圧的な社員管理、逼迫した要員需給など、会社の労務管理と労働組合対策の実態があります。さらに、この間行なわれてきたミスをした乗務員に対する徹底した「日勤教育」と称した責任追及を看過するわけにはいきません。先ごろJR西日本が発表した『2004−2008中期経営目標 チャレンジ2008』では「安全安定輸送の確保」の中での「ダウンタイムの短縮」という内容にも会社のそうした体質が内包されているといえます。
私たちは労働組合として鉄道事業を支え、安全な鉄道を目指してきました。それを支える職場環境を会社に求め、世論にも訴えてきました。しかし残念ながら私たちが訴えてきた「安全優先」「人権尊重」は最悪の結果で証明されたと言えます。逆に会社の信用は大きく失墜したといえます。
私たちは乗務員への事故責任の押し付けを許さず、今だからこそ今回の事故での原因究明と再発防止を徹底的に訴えるとともに、この間一貫して訴えてきた安全第一の企業風土の構築に向け、さらに努力をしていくものです。
2005年4月27日 JR西日本労働組合 中央本部(JR西労)