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会見で最高裁判所からの棄却決定の知らせが入っていた封筒を手にする石川一雄さん(右から2人目)=東京都千代田区九段北で17日午後5時39分、尾籠章裕写す(毎日新聞)10時09分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050318-00000004-maip-soci
1963年に埼玉県の女子高校生(当時16歳)が殺害された「狭山事件」で、強盗殺人罪などに問われ無期懲役が確定した石川一雄さん(66)=94年仮出獄=の第2次再審請求について、最高裁第1小法廷(島田仁郎裁判長)は16日付で、請求を退けた東京高裁決定(02年1月)を支持し、石川さんの特別抗告を棄却する決定を出した。5人の裁判官は全員一致で「提出された新証拠は、犯行に合理的な疑いを生じさせるものではない」と判断した。86年8月の第2次請求から約19年で請求棄却の決定が確定。石川さん側は近く東京高裁に第3次請求を行う。
弁護団は▽身代金を要求した脅迫状の内容は石川さんの国語能力の面から疑問があるとする意見書▽石川さん宅の3回目の捜索で発見された被害者の万年筆が「最初の捜索では見つからなかった」という当時の捜査員の証言−−などを新証拠として提出していた。
決定は、弁護側提出の新証拠を、逆に石川さんに不利な証拠として採用できると初判断。元雇い主の調書に「石川さんは新聞を読んでいた。免許を取りたいと交通法規の本を読んでいるのも見た」との記載があることから、「小学校低学年程度の国語能力しかなかったとの弁護側主張は認められない」と述べた。
捜査員の証言も「捜査員は、証言の4年前には『忘れてしまった』と話していた」と指摘し、信用性を否定した。
石川さんは64年、浦和地裁で死刑判決を受け、東京高裁で無罪主張に転じた。同高裁は74年、無期刑に減刑。77年、最高裁で確定した。
石川さんは会見し、「これほど怒りを持ったことはない。何年かかるか分からないが勝利するまで闘っていく」と話した。【小林直、森本英彦】
■ことば=狭山事件
63年5月1日、狭山市の埼玉県立高校1年の女子生徒が帰宅せず、父親あてに現金20万円を要求する脅迫状が届いた。県警捜査員が張り込み、生徒の姉と犯人を接触させたが、張り込みに気付いた犯人は逃走。同月4日、殺されて農道に埋められた生徒の遺体が発見された。
(毎日新聞) - 3月18日10時9分更新