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公安警察の不当な捜査からボランティア・市民活動の自由を守ろう!
こんなのあるか大阪府警!
大阪エコムーブ
http://www.bund.org/news/2005danatsu-1.htm
「詐欺」容疑で大阪府警公安三課が家宅捜索と逮捕を強行
2月24日午前6時30分過ぎから、大阪府内三ヶ所の居室において大阪府警公安三課による家宅捜索が行われ、捜索と同時に「おおさかエコムーブ」メンバーの松葉井信一さん、大村哲司さんの2名が旭区の居室で逮捕されました。捜索令状には、容疑は「詐欺」、被疑者は「松葉井信一他2名」と記されていました。同日夜には、守口市に住む藤本智樹さんも同じ容疑で逮捕されました。捜索時、捜査員は「詐欺には1項と2項があり、今回は2項に該当する」と言っていました。
詐欺について刑法第二百四十六条1項では、「人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する」とされ、2項では、「前項の方法により、財産上不法の利益を得、
又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする」と規定されています。 大阪府警公安部は、松葉井さんが賃貸マンションを5年前に契約した際に、「母、妹と一緒に住む」という条件で契約したのに、その条件を守らずに大村さんと一緒に暮らしていたことで不法の利益を得た、それが「詐欺」に該当するとして逮捕したのです。藤本さんは、松葉井さんが契約の際に連帯保証人となったことで共犯として逮捕されました。
大阪府警公安三課は松葉井さんが暮らしていたマンションが、「過激派のアジト」で、最初から「アジト」として使用する目的で共謀して詐欺を行ったというストーリーをデッチ上げようとしています。しかし詐欺に該当するのは「財物を交付させる」「財産上不法の利益を得る」つまり物をだましとったり、部屋を又貸しして営利を得るという行為であって、家族ではなく友人と住むことが詐欺になるわけがありません。
家族と一緒に暮らすつもりで賃貸契約をしても、その後なんらかの理由によって友人と同居したり、一人で暮らすつもりで借りたアパートで恋人と同棲を始める人はたくさんいます。それを詐欺というのでしょうか。もしそうなら大阪府警は「法の下での平等」のために、これらの行為を行っている人をすべて逮捕―拘留して取り調べをしなければなりません。しかし実際にそんなことをすれば、憲法第22条で定められた「居住の自由」を侵害する警察の暴挙にしかなりません。大阪府警公安三課が行った逮捕拘留は、憲法で定められた基本的人権を蹂躙する不当な捜査そのものであり、違法なものです。
松葉井さんは環境問題や反戦平和問題などに取り組むNGO活動をやり、NGO団体の出版物などの紹介や仲介をボランティアで行っていました。それの何が過激派なのでしょうか。たったこれだけのことをもって、住居を「アジト」として利用し、「財産上不法の利益を得、
又は他人にこれを得させた」などといえるのでしょうか。大阪府警公安三課による、話にならないデッチ上げ弾圧なのです。
公安警察の暴挙に抗議し、基本的人権を守り抜こう!
当初3名の逮捕の際、旭署の公安刑事は「アジトで新聞を売って利益を得ていた」などとも主張していました。それで不当な利益を得ていたというのです。これもコジつけにもならない理由です。警察の言っていることだと、賃貸住宅に住む個人が、ミニコミ誌なり機関誌なりの紹介や仲介の連絡先として、自宅の電話を利用すれば詐欺罪に該当するとなります。では最近はやりのSOHOはどうなのでしょうか? インターネットなどを通じて賃貸住宅に住みながら副業を営む人の数は爆発的に増加しており、これらはすべて詐欺罪に該当するとでも言うのでしょうか。松葉井さんなどは新聞やパンフを購入のさいの、Eメールの宛先としてメールアドレスを公開していただけであり、住居を営業所にしていたわけでも、看板を出して商売をしていたわけでもありません。
もし松葉井さんが扱っていたパンフレットなどが反戦を主張するものであるから許されないなどと言うのならば、それこそ「思想・信条の自由」を侵害する重大な問題です。
いずれにしても、こんな不当な捜査―逮捕がまかり通ってしまうならば、憲法第21条1項で保障されている「言論、出版その他一切の表現の自由」は著しく脅かされます。憲法のこの規定は、国家の干渉を受けることなく、自己の思想・主張を自己の自由な判断により表明したり、あるいは事実に関する報道を、広く多くの人々に伝達する自由のことです。
日々環境問題や平和問題に取り組んでいる市民が、自らが支持し共感することができるチラシやパンフレット、機関誌などを、少しでも世に広めたいと願い、ボランティアで紹介・仲介することを、国家権力が規制・弾圧することはできません。ましてやそれを営利事業としてやってるわけでもないのに、詐欺よばわりするのは言語道断です。
今回逮捕された3名は、昨年の新潟中越地震の際には、被災地に何度も足を運び、現地での炊き出しなどのボランティア活動を行いました。彼らは、新潟ボランティアの様子を報告するNGO団体の新聞を紹介し、被災地への支援の必要性を訴えていたのです。
大阪府警公安部の不当な捜査と逮捕は、こうした様々なボランティア活動、市民活動そのものへの挑戦です。こんな弾圧がまかりとおってしまうならば、もう日本には民主主義はないと言わざるをえません。
大阪府警公安部は無実の3名を即刻釈放せよ!
松葉井さん、大村さんは、家宅捜索と逮捕が強行された2月24日の翌日、25日にマンションからの引越しを予定していました。松葉井さんは2月中旬の段階で管理会社に解約の申し出を済ませています。解約日は3月21日で、管理会社は解約申請を問題なく受け付け、3月分の家賃を日割りにすることまで合意していたのです。5年前の賃貸契約時での「詐欺」の被害届けを、そんな会社がいざ引越しをするという際になぜ突然出さなければならなかったのでしょうか? しかもこの5年間、契約した管理会社からは、契約内容と異なる人物が居住しているからなんとかしてくれというクレームや問い合わせ等は一切来ていません。すべて大阪府警公安部が仕組んでいる弾圧なのです。
公安警察は、家宅捜索の際、立会人となったTさんが「私たちは環境問題と反戦・平和運動に取り組んでいるんです。それのどこが罪になるのですか!」と抗議した際、はからずも捜査員の一人が、「その反戦が問題なんだよ!」と叫びました。全国では警察の不祥事が次々と明らかとなり、犯罪検挙率も低下しています。警察は、自らの機密費問題で、身内の一人でも逮捕したのでしょうか? 何千万、何億という国民の税金をまさに詐欺して懐に入れた人たちが、よくも厚顔無恥に詐欺罪をデッチ上げ、3名もの市民を逮捕できるものです。
大阪府警公安部が年度末のこの時期、自らの存在意義をアピールし、予算消化して来年度予算を獲得しようと、自分達の飯の種を確保するために無理やり事件をデッチ上げて弾圧していることは余りにも明白です。こうした不当な弾圧に屈することなく、無実の3名の一刻も早い釈放をかちとるために、私達は「松葉井さん、大村さん、藤本さんを救う会」を結成しました。多くの方々のご支援とご協力を心からお願いいたします。こんな無法な弾圧は日本を暗黒国家にするだけです。私達は3名のいますぐの釈放を要求します。
http://www.bund.org/news/2005danatsu-1.htm