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http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20050131k0000m040078000c.html
大阪府泉大津市の港で94年、大量のけん銃が摘発された事件で、銃刀法違反罪などで服役したタイ人の元船員(38)が30日、タイ・バンコク市内で会見。兵庫県警の捜査員にそそのかされて密輸させられたとして、同県などを相手取り、慰謝料など550万円の損害賠償支払いを求めて2月中旬にも神戸地裁に提訴する意向を明らかにした。
事件は同県警保安課(当時)などが94年9月、堺泉北港岸壁で、麻袋に入れたけん銃61丁と実弾254発を隠そうとしていた元船員を銃刀法違反容疑で現行犯逮捕。元船員は同年12月、神戸地裁で懲役10年、罰金50万円の実刑判決を受け、既に刑期を終えている。
代理人の日本人弁護士が会見で配布した訴状などによると、タイ船籍の貨物船の甲板員だった元船員は94年春ごろ、神戸港で「タナカ」と名乗る日本人の男に声をかけられ、100万円の報酬でタイからの荷物の運搬を依頼された。タイに帰国後、指示された「フジモト」と名乗る別の日本人の男を通じてけん銃と実弾を受け取り、貨物船に隠して密輸。同年9月、接岸した堺泉北港岸壁で事前に教えられたタナカの連絡先に電話をしたが、指定の受け渡し時間になっても現れず、待ち受けていた警察官らに逮捕された。
元船員は、タナカと名乗る男は兵庫県警の捜査員で、フジモトと名乗る男は捜査員の協力者だったと主張。事件は捜査員らがけん銃の押収実績を上げるためにでっち上げた「やらせ」だったとして、約10年間に及ぶ身柄拘束で受けた精神的苦痛に対する慰謝料の支払いを求めている。【竹之内満、隅俊之】
毎日新聞 2005年1月30日 20時55分