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「小泉圧勝」?国民の半分は「反小泉」という事実
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=97269
阪本剛 ( 31 千葉 SE )
05/09/13 PM04
今回の衆院選の結果について、マスコミの報道は「自民圧勝」一色である。だが、それは「事実」なのだろうか?
彼らの報道には選挙結果を分析する重要なファクターが捨象されている。それは、「得票数」である。その中でも「死票」の分析は、非常に重要である。
まず、比例区の数字から分析してみよう。
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●衆院党派別得票数(比例代表)
議席 得票数
自民 77 2389万
民主 61 2104万
公明 23 899万
共産 9 492万
社民 6 372万
国民 2 118万
日本 1 164万
大地 1 43万
合計 180 6781万
与党 100 3488万(51%)
野党 80 3294万(49%)
合計 180 6781万
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ほとんど、与党、野党の得票数は拮抗していることがわかる。
しかし、得票数を議席数に配分される過程で、5分5分の数字が与党多数になってしまったのだ。
次に、小選挙区の数字の分析に移る。
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●衆院党派別得票数(選挙区)
議席 得票数
自民 219 3252万
民主 52 2480万
公明 8 98万
共産 0 494万
社民 1 100万
国民 2 43万
日本 0 14万
大地 0
諸派 0 2万
無所属 18 324万
合計 300 6807万
与党 227 3350万(49%)
野党 55 3133万(46%)
無所属 18 324万( 5%)
合計 300 6807万
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得票数と獲得議席数のアンバランスは、比例よりもひどい。
与党の得票数は半数に満たないのに、獲得議席数は4分の3を越える。
気の毒なのが、共産党で、500万票を集めながら、獲得議席はゼロ。
得票数が5分の1の公明党が、8議席を集めているのに比べれば、いかに不公平かがわかる。
分析で明らかなのは、庶民の半分は「反小泉」だ、ということである。
自民は、決して過半数の支持など受けていないし、庶民の意識は「圧勝」とは程遠い。(前回の選挙と比べても、ほんの数パーセントしか、得票率は動いていない。)
なのに、一部の政治集団が、国政を牛耳ることになる。
今回の選挙の結果は、はっきりいって、制度の生んだ「数字のマジック」そのものである。
こんな裏事情を知っているはずのマスコミの「与党圧勝」報道は、60年前の大本営発表と同じものだと、庶民は心得ていたほうがよいのではないだろうか。
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※蛇足だが、選挙における死票の分析は、政治ジャーナリズムの基礎中の基礎なのに、マスコミはどこも大きくやっていない。
これでは、マスコミは小泉翼賛の報道機関そのものではないか。
また、現在の選挙制度が、いかに民意を捻じ曲げる制度であるかが、今回の選挙でよくわかる。
小選挙区制は2大政党制を前提・目標として導入されたが、イギリスやアメリカのような、国民が階級分離(資産家vs労働者)、思想分離(中央集権vs政府不信)している国を、日本国民が別に目指しているわけではないと思うのだが・・。
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