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歴史というものが、その時代に生きた人々の日常の感覚、時代感覚を離れて、一人歩きし始めている。時代感覚を知る資料として、Webサイト「咸北懐記」をご紹介したい。
http://members2.jcom.home.ne.jp/yokanisedon/index.html
北朝鮮の清津。今や日本人誘拐工作の主要な基地としてのみ注目されております。
しかし、昭和初期、そこは紛れもない日本国。日本が開発した一大工業都市の一つでした。ごく普通の日本人達の、日常の、しかし今では我々が想像することすら難しいような暮らしがありました。
当時の状況を知る人々も、すでに多くは鬼籍を得て、残る者はごく僅かとなり、またそのほとんどの方は80才を越える高齢となられました。筆舌に尽くしがたい体験の多くは、世に知られることもなく、このまま埋もれ風化してしまうのでしょうか。
朝鮮・韓国と日本との歴史は、当時の実際を知る者も無く、もはや観念上のステレオタイプな政治のプロバガンダと化し、人々が一面的な歴史を疑わないように見えます。
歴史というものが、その時代時代に生きた膨大な数の自分史によって、糾(あざな)われているとするならば、その個人から見た具体的な事実や心情も大切な意味を持つのかも知れません。
父の「咸北懐記」をWeb上に公開することにより、蒸気機関車の運転室内の苦闘の様子や、当時の社会の雰囲気・心情として、父の人生の断片を残したいと願っております。
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