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労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令の施行について
(肺がん、悪性中皮腫、石綿肺等の重篤な健康障害の防止のために)
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http://www.kana-rou.go.jp/users/kijyun/isiwata2.htm
平成16年4月1日更新
平成15年10月16日に、労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令が公布されました。
改正の概要は次のとおりで、施行日は平成16年10月1日とされております。
また、中央労働災害防止協会に相談窓口が設置されましたので、ご活用ください。
T 改正のポイント
石綿のうちアモサイト(茶石綿)及びクロシドライト(青石綿)は、平成7年から製造、輸入、譲渡、 提供又は使用(以下「製造等」という。)が禁止されていますが、今回、石綿の使用が不可欠なものではなく、かつ、技術的に代替化が可な石綿含有製品について、製造等の禁止が追加されます。
U 製造等が禁止される石綿含有製品
石綿を含有する下記の10製品で、その含有する石綿の重量が当該製品の重量の1パーセ ントを超えるもの。(労働安全衛生法施行令第16条第1項第9号)
1 石綿セメント円筒
2 押出成形セメント板
3 住宅屋根用化粧スレート
4 繊維強化セメント板
5 窯業系サイディング
6 クラッチフェーシング
7 クラッチライニング
8 ブレーキパッド
9 ブレーキライニング
10 接着剤
(以上、労働安全衛生法施行令別表第8の2)
V 詳細事項
石綿(アモサイト及びクロシドライトを除く。)には、クリソタイル(白石綿)、アンソフィライト、トレモライト及びアクチノライトが含まれます。
石綿(アモサイト及びクロシドライトを除く。)をその重量の1%を超えて含有する石綿セメント円筒等の製造等が禁止されるものであり、すべての石綿セメント円筒等の製造等が禁止されるものではありません。
石綿セメント円筒は、石綿及びセメントを主原料として製造される円筒で、主に煙突として用いられるほか、地下埋設ケーブル保護管、臭気抜き、温泉の送湯管、排水管等にも用いられるものです。
押出成形セメント板は、セメント、ケイ酸質原料及び繊維質原料を主原料として高温・高圧下で空洞を持つ板状に押出成形し、硬化させたもので、主に建築物の非耐力外壁又は間仕切壁等に用いられるものです。
住宅屋根用化粧スレートは、セメント、ケイ酸質原料、混和材料等を主原料とし加圧成形されたもので、主に、住宅屋根に張られた板の上にふく化粧板として用いられるものです。
繊維強化セメント板は、セメント、石灰質原料、パーライト、ケイ酸質原料、スラグ及び石膏を主原料とし、繊維等を加え成形させたもので、主に、工場等の建築物の屋根や外壁に用いられるものです。
窯業系サイディングは、セメント質原料及び繊維質原料を主原料とし、板状に成形し、硬化させたもので、主に、建築物の外装に用いられるものです。
クラッチフェーシングは、クラッチディスクの円板面又は円筒端面にはり付けて使用される摩擦材部品で、主に、クラッチディスクとフライホイールの間に配置され、駆動力の伝達を制御するものとして用いられるものです。
クラッチライニングは、クラッチシューの円周面にはり付けて使用される摩擦材部品で、主に、クラッチシューとクラッチドラムの間に配置され、駆動力の伝達を制御するものとして用いられるものです。
ブレーキパッドは、キャリパーに取り付けて使用される摩擦材部品で、主に、ディスクローターをその両側からはさみ込むことで制動力を発生させるものとして用いられるものです。
ブレーキライニングは、ブレーキシューの円周面にはり付けて使用される摩擦材部品で、主に、外側に広がることでブレーキドラムの内側との摩擦により制動力を発生させるものとし て用いられるものです。
W 経過措置
平成16年10月1日前に製造され、又は輸入された石綿セメント円筒等については、労働安全衛生法第55条の規定は適用されません。(労働安全衛生法施行令附則第2条第1項)
平成16年10月1日において現に石綿セメント円筒等を試験研究のために製造し、又は使用している者については、平成16年12月31日までの間は、改正後の労働安全衛生法施行令第16条第2項の要件に該当しない場合にも、当該石綿セメント円筒等を製造し、又は使用することができます。(労働安全衛生法施行令附則第2条第2項)
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