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【イスラマバード西尾英之】パキスタンのカーン博士による核兵器開発技術漏えい問題で、オランダのルベルス元首相は9日、75年にカーン博士が核技術をオランダ企業から盗み出していることに気付きながら、米中央情報局(CIA)の要請で博士を逮捕しなかったと語った。オランダの公共ラジオのインタビューに答えた。
証言によると、元首相が経済相だった75年、カーン博士が勤務していたオランダの核開発関連企業「ウレンコ」社から、ウラン濃縮技術を盗み出しているとの情報を得た。しかし、CIAが博士を拘束するよりも泳がせておくことを望んだため逮捕に至らなかった。
元首相は「米国の情報機関は博士に関するすべての情報を欲しがったが、拘束は嫌がった。泳がせることでさらに多くの情報を得られると思ったようだ」と語った。
オランダ当局は、博士がパキスタンに帰国後の70年代後半に捜査を開始し、裁判所は83年に被告不在のまま禁固4年を言い渡した。しかし訴訟手続き上のミスから判決は無効となり裁判は終結。元首相はこの経緯に関しても、米国の意向が働いた結果だと語った。
カーン博士はウレンコ社から持ち出した技術をもとにパキスタンで核兵器製造に成功。一方で核開発技術をリビア、イラン、北朝鮮に提供したとされる。早い段階で博士の活動が摘発されていれば、その後の核漏えい問題は起きなかった可能性が強い。
80年代まで米国はパキスタンと強い軍事同盟関係にあった。特にソ連がアフガニスタンに侵攻した79年以降、米国はパキスタンを通してアフガンの反ソ連武装勢力を支援。CIAとパキスタンは極めて密接な関係にあった。米国がカーン博士を「泳がせた」のは、インドとの対抗上、核開発を急ぐ同盟国パキスタンへの配慮が強く働いた結果とみられる。
毎日新聞 2005年8月10日 18時41分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20050811k0000m030032000c.html
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