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(以下、アサヒドットコムより引用)
熊本県宇城市三角町の三角港で軽ワゴン車が海に転落し、乗っていた家族7人のうち
6人が水死した事故で、亡くなった同町三角浦、今井昭一さん(63)は市税を滞納したため、たこ焼きの移動販売用の車を市に差し押さえられていたことが市や知人らの話でわかった。県警が27日、現場の実況見分をしたところ、岸壁にはブレーキをかけた跡はなかった。
近所の人らによると、今井さんは95年ごろ、大阪府東大阪市から家族で熊本に戻った。三角町でアイスクリーム店を開いていたが、同店の収入は少なく、熊本市などでたこ焼きを移動販売して稼いでいたという。
だが、固定資産税など市税計約100万円を滞納。宇城市は市税滞納者の車などの差し押さえを今年度から始めており、今井さんが所有する4台のうち移動販売車を含む2台を今月14日、タイヤをロックして差し押さえた。残りの2台のうち1台は廃車同然で、もう1台が海に転落した軽ワゴン車。今井さんは足腰が痛むなど体が弱っていたのに加え、移動販売車を動かせなくなって将来を悲観していたという。
宇城市の宮崎一誠・市民環境部長は、今井さんの車の差し押さえについて「残りの車で
営業はできると判断した。まさかこんな結果になるとは思わなかった」と話した。
亡くなった6人のうち、今井さんの長女で大阪府東大阪市友井4丁目、仲谷雪菜さん(16)は、子の香蓮(かれん)ちゃん(6カ月)の出産・育児のため、大阪から里帰りしていたらしい。 (引用ここまで)
ソース:
http://www.asahi.com/national/update/0528/SEB200805270029.html
なぜか、マスコミもスルー気味だがこれは税務当局や行政への配慮からなのか?この時期、自動車税の納入期限などがあり、税金不払いへの声が大きくなると困るからなのか?
本来は確かに税金は払うものだ。しかし、「払わない」のと「払えない」のでは大きく意味が違ってくる。役所は「払わない」も「払えない」も一緒に扱い、納入しない(できない)のは平等の観点から好ましくないなどと言ってくる。
しかし、税金を支払った挙句に今日明日からの生活がなりたたなくなるということはないだろうか?役所の理屈ではとにかく納税義務がある、納入期限だからとにかく払え。払ってもらえれば、その人が食えないがホームレスになろうが知ったことではないということだ。税金の支払と食費のどちらを選択するかとなるともちろん大概の人は食費を選ぶはずだ。
滞納税の徴収の仕方にもいろいろな方法が出てきた。
鹿児島県のある自治体と兵庫県の芦屋市では、滞納者のサラ金の利用を調査し、いわゆる過払い利息分を徴収するというなんともえげつない方法が昨年より考え出されている。
そもそも、過払い利息も債務者である本人に返還すべきもので、これはまったくといって権利の乱用に他ならない。
各地の市町村税滞納整理機構のような徴税を請負う団体のようものにも注意が必要だ。
これは各市町村では回収困難な滞納税案件を専門集団によって引継ぎ、回収率アップを目指すもの。これによって大幅な滞納が解消されたところもあると聞く。
賃金も上がらず、正規雇用といえども安泰ではなく、物価の上昇で家計が苦しめられる中、国民や市民をサポートすべき行政がサラ金以上の取立てを平気で行うこの現状。
もっともっと我々は声を大にして叫ばなければならないだろう。
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