現在地 HOME > 昼休み5 > 176.html ★阿修羅♪ |
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サラ!
今度こそ、お前だよな!
まさか俺の苦悩を見抜いて。
俺は、しかし、こう思ってる。
押しつけがましいが、
やめるんだ、サラ!
それをしちゃいけない!
お前は、勝利に勝るものを知っている。
お前は、勝利を必要としない。
だから、お前は強い、俺が認める。
それをするぐらいなら、勝負を滅却するよう、促してくれ!
3美神は、勝負を超越している。
しかも、お前は、不可視の世界を見ている。
見ていながら、奢るところがない。
真実を受容する強さがある。
人前で泣く強さがある。
阿修羅で、お前に勝てる奴がいるか?
しかし、愛のために闘う3美神は、互角だろう。
奪うためではなく、男を護るための、闘士ならば。
奪う勝者が、美しいのではない。
奪いあえば、お前は引く。
泣いてでも、引く。
お前の涙は綺麗だ。
お前に刃向かう奴は、
みな、醜く変貌する。
勝負というコミュニケーション形式を採るなら、
俺も、お前には勝てないだろう。
そんな特殊な形式に固執しなくていい、合わせなくていい。
しかも、お前が知っている幾つかは、相手を割く。
お前は、それらを禁じ手にできるか。
窮地で使うんじゃない。
お前のことだ、誠意で使うだろう。
俺は、恩人が消沈するのを見たくない。
マウンティングはしていい! 人間なんだ!
お前が、人間を超えただけだろ!
真実は伝えなくていい!
真実に勝敗を水増ししなくていい!
いずれ収束する!
そのときの居場所を奪わないでくれ!
なあ、なぜ人払いをして闘う?
サシで闘ったから、どうだというんだ!
闘って勝つなど、半数に許されることだ。
闘わずに勝つことは、お前ならできる。
もし別の方法で滅却できたら、
村は変わる。
だから、サラ、気持ちはもらった。
勝負なんて、下らないこと、やめてくれ!
何の意味がある!
俺を護るだけだろ!
俺は取りあわない、いつも忙しいんだ!
大丈夫だ、ありがとう。