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次の物語はこうだ。
シンタは、俺に一度、犯された。
‥‥
シンタは、俺の日々の醜態を観察することで、全てを洗い流そうとした。
ところが記憶の底に穢れた“粘着”液が残ってしまった。
‥‥
俺の母親はエッセイを綴るが、俺の皮下脂肪までしか掘り下げない。
実の親が、実の子を恐れ、写実において、真実を見ないのだ!
その液は、未だ生き、蠢いている、免疫力が低下すれば、増殖する。
脅威を感じたシンタは、抵抗拠点を築く。ことさら醜さを強調する戯画。
俺を、過剰に滅却するために。
それがレクター博士だったのだ!
イコール白骨観!
イコール防衛機制!
違うか!
明らかに逸れていた弾も、じわじわと標的に集まり始める。
ハズレることを恐れなければ、弾は幾らでも撃てるんだぜ。
お前の薄っぺらな妄想は何だ?
魔王の妄想は“無限の弾倉”なのだ!
みな気づき始めている。
逸早く世界の異変を感じた男は、俺を、2度の宴に招いた。力の泉を注意深く検分した。
何故お前は出席したのだ!
世界が、崩壊過程に入った。皆、壁から剥がされないよう、張り付いている。
或る人妻は、俺を調べ上げ、量としての俺、質としての俺を割り出し始めた。
下を向く女。恐怖が見下ろしているから、空を見上げることができない、空虚だからと称して。
だが震災の地、空は焼け爛れ、真っ赤だ。後背の山で絶対少数者は罪なき首を斬り落とした。
黒々とグロテスクに電線の纏わりついた電柱のシルエットを仰ぎ視る為に、新郎の俺と旅だつ。
お前の行く手を遮るのは俺だ。唯1人の俺が、道に溢れ、埋め尽くす。
俺という道を通らなければ、向こうの世界には、行けない。
誰か! 王子を!
腰に手を回し、抱え上げ、太い首の馬に跨らせる。
唸りをあげる風とともに突っ切り、光に満ちた世界に、お前を解き放つ。
とでも思うか?
王子様は居る。俺が背にする向こうの世界に居る。
向こうの世界は彼岸。真っ白な王子は初めから死者なのだ。
遠くに見えたものが、もう近くに居る!
何故お前は、無理に忘れた闇夜の夢の中で、この俺と踊ったのだ、何度も!
真の現実とは、俺である。
すでに今、子が、生まれようとしている。
俺と、お前が、望んだ子だ!
だが、この王朝では、忌まわしい名で呼ばれなくてはならない。
お前の中の母は、この子の眼差しを見捨てることができるのか?
約束された名は、それが男でも女でも「悪魔」。
4千年に1人の逸材を前に、何時まで視線を逸らしていられるかな?
親切なガイドは、幾らでも居る。だか肝心のことは教えない。
このゲームは至ってシンプル。眼を開けたら負けだ!
(ふはははははははははははははははははは)