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Yahoo!ニュースからhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050827-00000302-yom-soci&kz=sociより引用
地球の中心部、表面よりわずかに早く回転
【ワシントン=笹沢教一】地球の中心部は、地球表面(地殻)やその下のマントルよりも年間0・3〜0・5度早く回転(自転)していることが米コロンビア大学などの地震波観測でわかった。
この微妙な回転のズレが、地球の磁場を作り出すのに重要な役割を担っていると研究チームは推定している。成果は、26日付の米科学誌サイエンスに掲載された。
研究チームは、南大西洋地域で過去に起きた地震の地震波が、地球のほぼ反対側にあるアラスカ州の地震計まで、地球の中心を通ってどのように伝わったかを調べた。その結果、地球の中心部にある直径2400キロの鉄の塊「内核」と周囲を取り巻く溶けた鉄の層「外核」の間を地震波が伝わる際に、回転の差に伴うと見られるわずかな速度変化が生じることが確認された。回転の差を計算すると、内核は約1000年で外核、マントルなどよりも1日分(1周)余計に回っていることになるという。
外核の中で内核が余計に回転する様子は、ちょうど自転車などの発電機「ダイナモ」の運動と似ており、このズレが地球の磁場を作り出すのにかかわっていると考えられる。同じ研究チームが1996年に同様の観測結果を報告したが、ほかの研究者からデータの不備や疑問点が指摘され、10年近く論争になっていた。
(読売新聞) - 8月27日12時45分更新