現在地 HOME > 地震・天文12 > 471.html ★阿修羅♪ |
|
計算で再現された地磁気の磁力線。南半球から出て北半球に入る様子が描かれている=高橋太特別研究員提供
http://www.asahi.com/national/update/0716/TKY200507160352.html
2005年07月18日14時09分
地球の地磁気を厳密に再現することに、高橋太・日本学術振興会特別研究員らのグループが成功した。海洋研究開発機構・横浜研究所にあるスーパーコンピューター「地球シミュレータ」を使った。米科学誌サイエンスの最新号に発表した。
地球は巨大な磁石のようなもので、中心にある核で溶けた鉄やニッケルの対流が起き、発電機のような働きをする結果、電流が生じ、地磁気ができると考えられている。地磁気は、太陽から飛んでくる高速の陽子や電子(太陽風)から地球を守っているが、19世紀以降、強さが約1割減少している。「1000年後に消滅するのではないか」との見方があり、人工衛星や通信などに障害が出ることも心配されている。
グループは地球シミュレータを2年間、のべ6500時間使って核の対流を計算。地磁気の逆転など実際の観測事実のほか、核の中で起きていると考えられる特別な状態も初めて再現した。また地磁気の消滅は赤道付近にある地磁気の「むら」が南北に動くと起きることも判明。現在観測されているむらの動きは東西方向なので、で、いずれは増加に転じることがわかるという。
グループの本蔵義守・東京工業大教授は「今回の計算は地球シミュレータならではのもの。これで地磁気発生の仕組みが本当に再現できたことになる」と話している。