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関東地方の地下に第4のプレートか
地震想定見直しも
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050521/eve_____sya_____011.shtml
陸側のプレートの下に、フィリピン海、太平洋という二つのプレート(岩板)が沈み込んで複雑な構造を作っている関東地方の地下に、もう一つ新たな「プレート」が存在するとの研究結果を、産業技術総合研究所活断層研究センター(茨城県つくば市)の遠田晋次主任研究員がまとめた。
今後、首都直下で起きる地震の想定も見直しを迫られる可能性もある。二十二日から千葉市で始まる地球惑星科学関連学会合同大会で発表する。
現在は、フィリピン海プレートは相模トラフで陸側のプレート下に北方向に沈み込み、関東地方の地下では日本列島東の太平洋側から沈み込む太平洋プレートの上に乗り上げ、北は群馬県の赤城山付近の地下まで延びていると考えられている。
遠田研究員は、一九七九−二〇〇四年に関東地方の地下深さ二百キロより浅いところで起きたマグニチュード(M)2・0以上の地震約十五万個のデータから、三次元で震源の分布を再現。プレートの形状を分析した。
その結果、フィリピン海プレートは東京湾直下付近までしかなく、その先に延びていると考えられていたプレートは、実は独立のブロックで、地下のプレートは部分的に四層になっているとみられることが分かった。ブロックは太平洋プレートの破片とみられ、約百キロ四方、厚さは約二十五キロになる。
関東地方はその複雑な地下構造で、世界有数の地震地帯となっている。ブロックの存在が確認されれば、地下構造は一層複雑になり、フィリピン海プレートが一枚だとの前提で想定されている首都圏直下地震の震源の位置や発生メカニズムが見直しを迫られる可能性も出てくる。
遠田研究員は「プレートの構造など地震発生の仕組みを根本的に検討し直す必要がある」と話している。
<メモ>プレート(岩板)
地球の表層をゆで卵の殻のように覆う、厚さ数十−100キロの板状の岩石層。地球表面では十数枚のプレートが年に数センチのスピードで移動、別のプレートに衝突したり、下に沈み込む。沈み込む際に巻き込まれた上部のプレートがやがて反発して巨大地震を起こし、衝突や沈み込みでプレート内にたまったひずみが、内陸で起きる地震の原因となる。今回見つかったブロックは、こうしたプレートの一部が沈み込みの際に割れて残った破片と考えられ、地震発生のメカニズムに複雑な影響を与えることになる。