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富士山頂に疑惑の多湿
測候所無人化、装置トラブル?
富士山頂の湿度に“異変”が起きている。富士山測候所の観測によると、今年一−二月の平均湿度が70%前後と、この時期では最近十五年でも突出した高湿度を記録。気象庁は「原因不明で調査中」と首をひねる。測候所は昨年十月に無人化され、職員不在で初の越冬中。「厳しい風雪で、観測装置周辺にトラブルが起きているのでは」と懸念する声も出ている。
富士山頂の平均湿度は今年一月が69%、二月が71%。最近十五年の一−二月は、欠測日を除いて単純平均するとほとんど40−50%台半ばで、今年の“多湿”が際立つ。
通常の保守点検が続いている観測地点なら、データ通りの自然現象が起きたと考えられる。だが、富士山頂という厳しい気象条件下の無人観測となると、装置の故障など、データの信頼性も問題になるという。
富士山測候所では無人化直後の昨年十一月、メーンの観測装置二系統のうち一系統が故障。残りの一系統で“綱渡り”の観測が続いている。
昨年故障した観測装置は測風塔と呼ばれる鉄塔に設置。現在使っている観測装置はこれより低い日射塔にあり、測候所の建物のすぐ東側にある。西寄りの強風が多い山頂では建物の風下側となり、雪の吹きだまりになりやすい場所だという。
このため「観測装置が雪や氷に覆われて空気の出入りが不十分になるなど、観測環境の悪化で正確な湿度が測れなくなったとしたらまずい」「観測装置を入れた容器の中が霜で覆われた可能性もある」などと懸念する声が庁内で出ている。
昨年の無人化には「機器障害で迅速な復旧対応ができない」と庁内でも反対があり、七十年以上続く観測データの途絶を心配する声も強かった。
■人おらず確認不能
気象庁観測部管理課の話 人がいれば(観測装置に)雪がかぶっていても分かるのだが、人がいないので確認できない。一日の中でも時間によって湿度が変化しており、それなりに空気の流れはあるようだ。
<メモ>富士山測候所
1932年、富士山頂に開設。65年完成の富士山レーダーは台風監視の主役だった。99年のレーダー廃止後も4人常駐で観測継続。昨年10月、庁内外の反対を押し切って無人化、72年間の有人観測が幕を閉じた。天気や風向・風速、積雪の観測データは途切れ、機械で可能な気温や気圧、湿度などの観測だけが続けられている。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050308/eve_____sya_____005.shtml