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(回答先: 悪魔と神の対立の図式の起源は拝火教でユダヤ教から一神教の恐怖支配となった。 投稿者 木村愛二 日時 2005 年 3 月 03 日 08:19:04)
たけ(tk)は彼らの「悪魔退治主義」は古代ゲルマンの主神 odin に由来するのではないかとみている。
odin（「オーヂン」と読む方が現地語に近いと言われている）は、その地方に侵入してきた商人＋軍隊＋文明人のイメージが神話化されたのではないかと思う。
odin は「戦い」と「智慧」の神である。殺戮のための智慧を発揮する神である。
「戦い」と「智慧」というのは、日本人にとっては不思議な組み合わせである。日本人にとっては「戦い」は狂気であって、智慧とは正反対のイメージではなかろうか。
しかし、odin は戦いのための智慧の神である。殺戮のための智慧を発揮する神である。敵を悪魔に仕立て上げるというのも「殺戮のための智慧」の一つだと言ってもよいだろう。
その後、キリスト教が入ってきて支配的になると、ヨーロッパ人の土着の神であった odin はキリスト教に敵対する神＝悪魔＝であると見なされるようになる。しかし、ヨーロッパ人の原心象には odin のイメージがつきまとう。
おそらく、キリスト教が「智慧の実を食べたことが人間の原罪である」といったとき、ヨーロッパの土着人たちは「自分たちの古い神である odin の智慧が過去の殺戮の時代を作ってきた」と理解したことだろう。そして、odin の原イメージを自らの内で抑圧しようとした。
その結果として生まれたのが「巨大な悪魔と戦う騎士」というヨーロッパ人にとっての『人間的なるもの』の原イメージである。
と、同時に『悪魔に魂を売り渡して権力や財力を得る』という発想が生まれ、『悪魔に魂を売り渡しつつ、それを隠すために敬虔なキリスト教徒のふりをする』という odin の新たな智慧も持つにいたったようだ。
敵は悪魔化せよという発想も odin の智慧であろう。ナチスがユダヤを悪魔化するのも、ユダヤがナチスを悪魔化するのも、どちらも odin の智慧であろう。
現代の「悪魔退治主義」の起源は一つでは無いだろう。しかし、その起源のうちの一つは、キリスト教によって悪魔に仕立て上げられた odin が考えられると思っている。
＊ 日本的な民俗宗教学の用語で言えば、「祭り捨て」によって「妖怪化」した odin の「たたり」の一つが「ホロコースト・プロパガンダ」だということになる。
＊ 「巨大な悪魔と戦う騎士」というのは日本人からみると陳腐な勧善懲悪物語にしか見えないのだが・・
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http://www.pandaemonium.net/menu/devil/Odin.html
オーディン (Odin)
【分類】 北欧神話（Norse mythology ） 【解説】 北欧神話の主神。戦いの神、詩と知識の神、魔術の神とさまざまな性質を持つ。そのために数多くの呼 び名、または変名を持つ。「高き者」「万物の父」「片眼の男」「悪をなす者」「船荷の神」などなど。魔法でど んな姿にも変身できるが、普段は片目なのを悟られないためにつばの深い帽子をかぶっている。 より多くの知識を得るために片目を犠牲にしたり、ユグドラシルに首をつるかのような格好をして、自ら の槍で体を突き、仮死状態になってルーン文字を発明したりした。魔法の馬「スレイプニル」、黄金の腕輪 「ドラウプニル」、魔法の槍「グングニル」を持つ。
ほくおうすき
【参考文献】
・『世界神話辞典』 アーサー・コッテル（柏書房）
・『神話・伝承事典』バーバラ・ウォーカー（大修館書店）
・『世界神話事典』 大林太良 他（角川書店）
・『世界の宗教と経典 総解説』 省略（自由国民社）
・『世界の神話伝説 総解説』 省略（自由国民社）
・『エッダ〜古代北欧歌謡集〜』Ｖ．Ｇ．ネッケル 谷口幸男（新潮社）
・『北欧神話』H.R.Ellis Davidson/米原まり子・一井知子（青土社）
・『北欧神話物語』 Kevin Crossley-Holland/山室静・米原まり子（青土社）
・『ゲルマン・ケルトの神話』トンヌラ ロート ギラン/清水茂（みすず書房）
・『虚空の神々』 健部伸明と怪兵隊（新紀元社）
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題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。