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フジを追われた鹿内家とSBI北尾CEOを結ぶ点と線 (nikkeibp.jp)
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投稿者 月読 日時 2005 年 3 月 31 日 09:05:08: ydTjEPNqYTX5.


立花 隆の「メディアソシオ・ポリティクス」
フジを追われた鹿内家とSBI北尾CEOを結ぶ点と線

nikkeibp.jp 2005年3月30日

今回、ソフトバンク・インベストメント(SBI)の北尾吉孝・最高経営責任者(CEO)が登場したとき、すぐに疑われたことは、SBI(北尾CEO)はダミーで、本当の背後にいる黒幕はソフトバンクの孫正義社長ではないかという見方だった。かねて、フジテレビと孫社長は親しい関係にあり、孫社長がかねてから堀江の敵対的買収という手法に反感を持っていたところから、いずれ孫社長が「ホワイト・ナイト」として登場してくるのではという観測が前から流れていたので、ああ、やっぱりとなったわけだ。
大和証券SMBCに貸与された株式の行方

ところが、今回のフジテレビからの貸し株については、北尾社長はこれは孫社長から指示されたことではないと、また事前に孫社長に相談したことでもないとして、あくまで自分独自の発想で行動したことだといっている。孫社長もそれに合わせた発言をしている。

そうはいっても、それは両者口裏を合わせているだけで、すべては打ち合わせ済みにちがいないという見方ももちろんある。しかし、本当にこれは北尾CEOの独自行動だった(事後あるいは直前に孫社長に話を通すぐらいのことはしているだろうが)という可能性もかなりある。北尾CEOは孫社長にただ使われているというレベルの男ではなく、孫社長と張り合ってことを起こすくらいの気概を持っている男なのである。

実はつい2週間ほど前、SBIは公募増資によって500億円の自己資金を調達し、それによって、ソフトバンクの連結対象から外れ、行動の自由を確保したばかりのところだったのである。

北尾社長はもともと野村證券の出身で、企業金融、特にM&A専門家として育った。一時はイギリスのM&A専門会社に出向して重役となっていた時期もある。帰国後ソフトバンクに入り、M&Aの専門家として、ソフトバンクが急速に繰り広げた一連の有名M&A(ヤフー、日債銀、eトレードなど)を一手にやってきた。そういう実績をもとに、「M&Aを日本で一番知っている男」と自称しているが、それを誰もウソと思わないくらい実績がある。

北尾CEOがイギリスの会社に出向している間に、イギリスのオックスフォード大に留学していたのが鹿内家の跡継ぎ隆一郎氏で、彼は同大卒業後、メリル・リンチに入り、同社でM&Aの担当部署に配属になったため、北尾社長と個人的に非常に親しい仲になり、一緒に食事をしながら話し込んでいるところを何度も目撃されている。

ところで鹿内家のかつてのニッポン放送の持ち株、全株式の8.63%は、大和証券SMBCに貸与されているうちに、ライブドアの堀江社長の手に渡ることになってしまった。鹿内家はこれに不満を持ち、返却を要求したが、契約上それはできないということで、とりあえずの問題は片付いている。これはもともと貸与期間が二年と短いので、そう遠くない時期に鹿内家に返還される。北尾CEOはそのあたりのこともにらんで、隆一郎氏と親しい関係を保っているのかもしれない。

その点を重視して、北尾CEOは実は、鹿内家へのフジ産経グループ支配権の「大政奉還」を狙っているのだといううがった見方もあるようだが、私は北尾CEOはそれほどアナクロな男ではあるまいと思っている。

  

ライブドア堀江社長の危ない「金脈と人脈」

最近、『WiLL』(ワック・マガジンズ)という雑誌を読んでいたら、漆間巌「堀江貴文の金融と人脈」という記事にぶつかり、これが結構面白かった。いま紹介した北尾社長と鹿内隆一郎氏の奇妙に親しい関係もこの記事で知ったことだ。

それ以外にも、堀江社長の「金脈と人脈」にまつわる話が沢山書かれているが、その相当部分が、堀江社長はどうやらヤミ金融の世界につながっているらしいという話である。それが沢山の事例つきで書かれ、その背景にある奇怪な人間関係が2ページ見開きの人脈図になっていたりする。読んでいくうちに堀江社長はどうもまっとうなビジネスの世界でばかり生きてきた男ではなく、相当危ない橋も渡ってきた男でもあるらしいということが読み取れてくる。そして、今回のニッポン放送乗っ取り事件の背後でもそういう人脈が動いていたらしいことがうかがわれる。

「今回の買収劇を格闘技にたとえると、堀江社長は『選手』。M&A村上会長が『セコンド』、リーマンは『スポンサー』、そして金融業を営む黒幕Mが『興業主』といってもいい」とある。黒幕Mとは誰なのだろう。

この「WiLL」という雑誌、かつて「週刊文春」の全盛時代に編集長をつとめていた花田紀凱氏が編集する雑誌で、まだ創刊されて5号目ながら、なにかと話題になることの多い雑誌である。

花田編集長は、ロッキード事件や「共産党研究」のころ私の担当編集者だった人だからよく知っている。電話で記事の内容の真偽のほどを確かめてみた。

それというのもこの記事には、あまりに多くの、よそでは聞いたことがないブラック系の情報が詰め込まれていて、どこまで信用していいのかわからなかったからである。
ネットの裏社会に広がる“黒い噂”

すると、「漆間」というのはペンネームだが、実はインターネットの世界では、大変な情報通として知られており、本人にも会って話を聞き、あの記事に書かれていることは、一応信用していいという感触を得ているということだった。筆者に直接会った感じでは、オモテ世界のジャーナリストとは若干ちがうところもあるが、書いたものの内容の信頼性については一応信用できると見た。企業謄本など、調べるべきところは全部きちんとおさえており、いろんなことを知りすぎていてちょっと気味が悪いところはあるが、この雑誌にのせてよいと判断できる信頼性水準にあるということだった。

与えてもらったヒントを手がかりに、インターネット上の空間を検索していくと、「××××」というそれらしいページに出会った。

「26日発売のWiLLに多少書いておきました」

というくだりがあったからこれに間違いない。

http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050330_tensen/index.html
http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050330_tensen/index1.html

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