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500万人非正社員の叫び「人間らしく働きたい」
慶尚(キョンサン)南道・昌原(チャンウォン)の斗山(トゥサン)重工業には社員食堂が4か所ある。本館と鍛造工場の3階に作られた2か所は正社員用だ。レストランのような雰囲気に、メニューも韓国料理や粉食(軽食)など幅広く用意されている。
しかし非正社員勤労者が食事をするには、埠頭まで15分間歩かなければならない。そこで非正社員たちを待っているのは“チャンパプ(主に豚の餌などに使用される残飯)”と呼ばれるアルミの器に盛られたご飯と3種のおかず、それにスープのみ。
作業の後、シャワー室に行くと、がらんとした空間にポツンと設置された水道の蛇口が待っている。正社員のシャワー室にはタオル、石鹸、体を洗うためのスポンジまで完備されている。
“階級”は出勤や退社にも関係する。今年はじめ、一時この会社の非正社員は通勤バスに乗ることもできなかった。「一部の正社員が『非正社員のために席に座れない場合が多い』と不満を提起したから」というのが非正社員の主張だ。
「2月はじめ、50歳を超えた先輩が通勤バスに乗ったところ、正門に立っていた警備員に呼び止められた。たくさんの人がいる前で『“下請け(非正社員)”がどうしてバスに乗っているのか』と言われ、『本当に自分が惨めで死んでしまいたかった』と話していました」
この会社の非正社員チェ某さんの話だ。
1日数万人が出入りする蔚山(ウルサン)・現代(ヒョンデ)自動車の正門。勤労者は皆、同じこげ茶のジャンパー姿だ。しかし右胸の“現代自動車”のロゴの有無で身分が分かれる。あれば正社員、なければ非正社員だ。
非正社員のパク某(27)さんは「正社員になるまで結婚しない」と話した。インターネットでチャットをした時、ショックを受けたためだという。「現代自動車に通っていると伝えると、女性たちが関心を見せた。しかし非正社員だと言うと(相手が)チャットルームから出て行ってしまったことが1度や2度ではない。あの恥ずかしさは今でも忘れられない」
非正社員の悲哀は賃金や福利厚生の差だけではない。飲食店、商店はもちろんのこと、屋台でソジュ(韓国の焼酎)を飲む時も“下流”の扱いを受ける。
「合コンに行っても差別を受けます。昨年、友人が見せ付けるかのように“正社員ジャンパー”を着て市内を闊歩する姿を見る度に恥ずかしさで一杯になりました」
非正社員の女性職員、キム某さんの話だ。
本紙の取材チームが入手した現代自動車の正社員・非正社員の待遇には、その差が歴然と表れていた。賃金をはじめ、慶・弔事の時にも正社員より休暇の日数が少なく、慶事や弔事の際の花輪の支給対象から外されることも多かった。
非正社員勤労者500万人時代が始まった。労働部の統計だけで2001年360万人、2002年380万人、2003年460万人、昨年は540万人にまで急増した。韓国労働社会研究所など、民間団体では816万人におよぶと主張している。
韓国内の賃金労働者が約1300万人であることを勘案すると非常に多い。IMF危機後、労働者の構造が様変わりした。これまでに政府は賃金格差(正社員:月168万ウォン/非正社員:103万ウォン)を縮小させたという。
しかし非正社員の雇用満足度は26%に過ぎない。非正社員39%は「満足のいく就職先がないため、臨時の職」と話す。取材チームが会った非正規職の叫びは一つだった。
「自分たちも人間らしい処遇を受け働きたい」
特別取材チーム
ホーム > 社会 記事入力 : 2005/03/23 19:24
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/03/23/20050323000058.html