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AIGとゼネラル・リの取引、経済目的の存在が疑問視される
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(NYSE:AIG)と、米再保険会社のゼネラル・リインシュランスが、ニューヨーク州司法当局の調査対象となっている取引について、少なくとも半分を昨年解消していたことが明らかになった。両社の取引が経済目的を持っていたのかどうかに対し、疑問をさらに投げ掛けるものとなった。
取引の部分的解消を明らかにしたのは、モルガン・スタンレーのアナリスト、ウィリアム・ウィルト氏が書いた調査リポート。ウィルト氏の分析は、AIGの保険子会社が州保険当局に提出した報告書に基づいている。
ウォール・ストリート・ジャーナルは2月、AIGが2000年終わりから2001年初めにかけて、バークシャー・ハザウェイ(NYSE:BRK.A)傘下のゼネラル・リからの5億ドルの保険料を収入として計上、保険金支払い義務を反映させるために5億ドルを準備金に加えたと報じた。この再保険契約をまとめたことでゼネラル・リは500万ドルの手数料を受け取った。
AIGとゼネラル・リによる取引は、AIGの純損益には影響しなかったが、AIGの準備金と保険料収入を実際よりも健全に見せかけることが目的だった可能性について当局は調査している。当時、一部のAIG株主は、同社の責任準備金が十分であるかどうかを問いただしていた。
ウィルト氏のリポートによると、計上された5億ドルの保険料収入と、同額の準備金について、AIGは2億5000万ドル分を元に戻したもよう。AIGは米証券取引委員会(SEC)への年次報告書提出が遅れているが、ウィルト氏は、見落とされがちな州当局への報告書を調べることで、年次報告書の最終的な中身の手引書のようなものをまとめた。
ウィルト氏は、「両社間で保険料や損失をシフトすることなく、取引の半分が解消されたことから、この取引の経済価値が何であるかをわれわれは明確に指摘できない」と書いている。
AIGはコメントを避けた。
ウォール・ストリート・ジャーナルは、3月16日付の「Heard On The Street」で、AIGとゼネラル・リの間で行われた取引に関連する電子メールを、ニューヨーク州のエリオット・スピッツァー司法長官が詳しく調査していると報じている。