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急上昇した鉱工業生産指数の“本当の姿”
http://www.collectors-japan.com/nevada/main/m_050301_1.html
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2月28日に発表されました1月の鉱工業生産指数は4年振りの高水準になり、これで景気の落ち込みは終わったとの論調が目立ちますが実際はどうなっているのでしょうか?
本当に景気が上向いているのであれば、市場の在庫や価格は上昇に転じるはずですが、実際には価格は下落し、在庫は増加しています。
1)
パソコン用DRAM(256メガ)価格が急落し、採算割れといわれる$3を下回る状態にまで落ち込み、下げはこの一週間で16%となり2月1ヶ月だけで21%にも達するという暴落状態に陥っているのです。
この理由は、今まで景気回復を信じて生産を増やしたものの販売ができず在庫として溜まっていたものを、3月末の決算前に換金売りを出してきた為です。
今まで景気は良いからとして生産を増やし続けた半導体各社は、今この市況を見て真っ青になっていることでしょうが本来ならこのような過剰在庫は、アジアの子会社に“飛ばし”、処理をしますが、すでにアジア市場は中国からの大量の在庫還流でだぶだぶになっており、とてもアジア市場に“とばす”事が出来ない状態になっているのです。
結果、3月末に向けて大暴落が始まっているのです。今回発表されました電子部品・デバイス工業の在庫は<マイナス1.2%>となり、これをもって調整が順調に進んでいると専門家は述べていますが、ならば価格は急落しません。今在庫が減少しているのは、在庫処分が始まったからであり、今後在庫の減少と価格の急落が同時に起こることになるでしょう。
その際には「作っても作っても赤字」という状況に陥り、半導体関連企業の業績は赤字転落となるのは必至だといえます。
2) 日本鉄鋼連盟が発表しました薄鋼板の1月末の在庫(メーカー・流通合算)は2ヶ月連続増加となり、しかも、1月は<4.4%>も急増してきています。中国・韓国からの還流品が急増してきているためですが、アジア市場で起こった<鋼材バブル>が中国の金融引き締めの影響で終焉を迎えており、この影響が徐々に鋼材在庫に現れてきているのです。
今後、中国やアジア市場から膨大な在庫処分品が還流してきますから、鋼材価格は目を覆うような価格急落を見せることになります。
にもかかわらず、原材料価格は70%以上上昇しており、好況を謳歌しました鉄鋼メーカーの業績は一転利益なき繁盛になるはずです。
3) 国内自動車販売高が、2ヶ月連続して減少しており、ここでは末端消費が減少していることが明らかになっています。
1月のデパートの売り上げが上昇したことを消費の回復と述べるアナリストもいますが、今年のお正月は『初売り・お年玉袋』に国民が殺到しために、売り上げが増えた為であり一過性のものであり、また今回の売り上げが<ローン>を使ったものであれば、2月以降消費は急減することになります。
12月に急増しました消費者ローンが更に増えるようであれば、国民は過剰消費にどっぷり浸かっているわけであり、今後収入が増えない中、支払いに窮する国民が急増することになります。
(データ)2001年のデータですが、消費者信用産業の新規信用供与額は<74兆円>となっており、民間最終消費支出290兆円の4分の1に相当する膨大な額に上っており、直近では更にこの額は増えているはずです。
日本国民は、米国民に劣らず借金で消費をしていることになるのです。
株を上げたい証券界や政府関係者からすれば、今回の鉱工業生産指数の上昇は、格好の材料になったことだけは確かです。