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トヨタ、露工場計画を凍結 政府、大統領訪日に影響懸念
トヨタ自動車が検討していたロシアでの自動車製造工場の建設計画が、凍結されたことが十日、分かった。トヨタ側はすでにロシアにこうした方針を伝えている。トヨタのロシア工場建設については、プーチン大統領も歓迎、訪日の際には合意文書の署名式典も検討されていた。このため、今回の計画凍結について、ロシア側は失望感を隠しておらず、日本側も「経済面での大きな目玉がなくなり、大統領の年内訪日断念につながりかねない」(日露外交筋)と懸念している。
日本政府は、十一日にも行う町村信孝外相とラブロフ外相との電話会談で日本側の事情を説明すると同時に、ロシア側に大統領訪日に向けた考えを改めてただす構えだ。
日露外交筋によると、トヨタは、これまでに建設予定地としてサンクトペテルブルク市に絞り込み、工場建設に向けてロシア側と調整作業を進め、二月をめどに概要をまとめる計画だった。
しかし、ロシア側が地域振興のため、各地に分散して工場を建てるよう要求。これに対し、トヨタは工場を集中させないと品質が保てないとして、調整がつかなかったという。
また、トヨタの海外生産拠点は二月末に稼働したチェコ新工場(仏プジョー・シトロエンとの合弁)を加え世界二十六カ国・地域で計四十六カ所を数える。半面、高い水準を要求される生産管理の幹部育成や、技術指導派遣要員が慢性的な不足に陥り、「兵站(へいたん)が伸びきった状態」(奥田碩会長)と危機感を募らせている。今回のロシア計画の凍結も、現時点でこれ以上の負担に耐えられないと判断した。
ただ、中国、ロシア、ブラジル、インドの「BRICs」への投資については、潜在的に大きな国内需要が見込める一方、国際政治上の影響が無視できない地域だけに、慎重に計画を進めており、ロシアについても今後の情勢を見極めつつ、計画の凍結解除を検討する方向だ。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/11iti002.htm