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双日、160億円損失 商品先物で不正取引
経営再建中の総合商社、双日ホールディングス(HD)は九日、商品先物の投機的な取引などで、約百六十億円の評価損失が発生する見込みだと発表した。双日は昨年十月に三千七百億円の金融支援を受けたばかり。法令順守の甘さが信用に影響を与えるのは必至で、調査の進展次第では経営再建に微妙な影を落としそうだ。
同日夜、記者会見した西村英俊社長は「残念至極。社内のリスク管理体制の中で、重大なルール違反があった可能性がある」と何らかの不正の存在を指摘し、原因を調べて社内処分を行う考えを示した。十日に社外の弁護士らによる「事故調査委員会」を発足させて全容の解明を目指す。
双日によると、関与していたのはエネルギー・金属部門の複数の商品取引にかかわっていた、社員数人。社内体制を見直し中の今月八日に発覚。社員は大筋で認めているという。社内規定では認められていない投機的な取引や、制限以上の金額の取引をしていた可能性が高いという。
百六十億円の損失見通しは現在の市場価格を前提としており、社内調査で最終的な額を固め、二〇〇五年三月期の特別損失に計上して処理する。損失を出した商品名や関与した社員の人数、年齢、不正の詳細な経緯について、西村社長は「市場への影響が出る」などとして明らかにしなかった。
双日HDは不採算事業の撤退などで巨額の損失を計上し、今年三月期の連結純損失が三千八百億円に上る見通し。昨年十月に主力取引銀行のUFJ銀行などから計三千七百億円の優先株増資や転換社債の引き受けなどの支援を得て、抜本再建に乗り出した。
<UFJ「双日再建に影響ない」>
双日ホールディングスの主要取引銀行であるUFJ銀行は九日、双日で商品先物取引失敗による約百六十億円の評価損失が発生することについて「遺憾な事案だが、双日の再建計画に影響を及ぼす金額とは考えていない。双日との取引方針に変更はない」とコメントした。
<双日グループ> 日商岩井とニチメンが、2003年4月に経営統合し発足した大手商社グループ。持ち株会社双日ホールディングス(HD)の傘下に、日商岩井とニチメンが04年4月に合併して発足した事業会社、双日がある。UFJ銀行の大口融資先の代表格。10月には双日と双日HDが合併する。
http://www.chunichi.co.jp/00/kei/20050310/mng_____kei_____003.shtml