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西武株偽装 堤氏、警視庁指摘を無視 東京地検 立件、週後半に判断
西武鉄道の有価証券報告書の虚偽記載問題で、西武鉄道が昨春、総会屋への利益供与事件を摘発した警視庁から、コクドによる西武鉄道株の名義偽装について指摘されていたことが二十八日、関係者の話で分かった。この話が伝わったコクド内では、「無視できない」として偽装と虚偽記載の解消の必要を迫られたが、コクド前専務(67)から報告を受けた堤義明コクド前会長(70)は偽装継続を指示していたという。
堤前会長が平成十六年三月期報告書の虚偽記載に具体的に関与した疑いが強まったといえる。東京地検特捜部は、堤前会長ら西武鉄道、コクド両旧経営陣数人に対する証券取引法違反(虚偽記載)容疑での立件に向け、週後半にも最終判断するもようだ。
関係者によると、警視庁は昨年三月一日、商法違反(総会屋への利益供与)容疑で当時の西武鉄道専務らを逮捕するとともに、埼玉県所沢市の西武鉄道本社など関係先の家宅捜索を行った。その後、押収資料の分析などからコクドが実質管理していた個人名義の西武鉄道株の存在を把握、小柳皓正前社長(故人)らに注意を促した。
コンプライアンス(法令順守)態勢の整備に取り組んだ小柳前社長は昨年五月、コクド前専務らに警視庁の指摘を伝えた。コクド内では「警視庁の言うことは無視できない。違法状態は解消しなければ」との雰囲気が広がり、前専務が堤前会長に報告した。
しかし、前専務から報告を受けた堤前会長は「(株を)いまは売らなくてもいい」「参院選(昨年七月投開票)後に株価が上がってから売ったほうがいい」などと、名義偽装と虚偽記載の継続を指示したという。
この結果、昨年六月末に提出された西武鉄道の十六年三月期有価証券報告書には、「大株主の状況」欄にコクドの保有比率が本来64・83%のところを、43・16%と過少に記載されるなどした。
一方、前専務を含む西武鉄道とコクド両幹部は十五年三月ごろから、数年後に導入予定の上場企業を対象にした「株券のペーパーレス化」に対応するため、「勉強会」を数回開いていた。ペーパーレス化で株主の本人確認が必要となり、名義偽装が発覚する恐れがあったためだ。
勉強会の状況は前専務から堤前会長や戸田博之元社長(69)=昨年四月に辞任=らに逐一報告が上がっており、十五年三月期報告書の虚偽記載でも西武鉄道会長だった堤前会長が関与していた疑いが持たれている。
(産経新聞) - 3月1日3時21分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050301-00000002-san-soci