現在地 HOME > 国家破産39 > 1079.html ★阿修羅♪ |
|
カード被害 盗難補償も検討 全銀協 保険導入など課題
偽造キャッシュカードの被害補償をめぐる銀行業界の対応が整いつつあるが、ここに来て盗難カード被害の補償を求める声が高まっている。銀行界では「情報技術を悪用する偽造とは異なり、盗難は預金者個人の管理責任が問われる」と消極的な姿勢だが、被害者側は「手口の違いで補償を選別するのはおかしい」と反発しており、全国銀行協会は保険での補償など新たな仕組みの導入を検討する方針だ。
全銀協は九日までに、スキミングなどの偽造カード被害で原則として銀行側が補償に応じるように運用規定のひな型である約款の見直し案をまとめた。
この中で補償に応じない具体的な事例として(1)他人に暗証番号を知らせた(2)暗証番号をカード自体に書き留めた(3)預金者の過失でカードが第三者に渡った−などを明示。このほか、生年月日など推測されやすい番号を暗証番号に使わない、暗証番号のメモをカードと一緒に保管しない、などの注意事項も併記し、来週にも各行に通知する。
ただ、全銀協の案では、盗難カードに対する補償には触れていない。一方で自民党は「日本郵政公社などを含む全金融機関を対象にした制度が必要」との観点から、盗難補償を含む法制度を検討中。民主党はすでに同様の法案を提出した。
両党案には「選挙対策を意識している」(関係筋)との見方もあるため、今国会で可決されるかどうかは微妙だ。だが、こうした動きを受け全銀協も四月下旬以降、盗難補償に向け、約款の見直しを含めて対応策を検討する。
被害者や弁護士らで組織する「銀行預金過誤払被害者の会」によると、偽造カード被害では一部の金融機関を除き、おおむね補償の方向で交渉中だが、盗難被害の交渉は難航している。約四十件、総額で約一億四千万円超の被害について、大手銀行を含む十五金融機関に補償を求めており、交渉が不調に終われば提訴するという。
(産経新聞) - 4月10日2時48分更新