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【夕刊キャスター】三共と第一の経営統合
まだまだ続く? 製薬業界の再編
製薬業界で、再び、大きな経営統合の動きが浮上した。売上高で業界第二位の三共と六位の第一製薬が、今年十月にも持ち株会社を設け、両社がその傘下に入るという。
この計画が実現すれば、新持ち株会社は平成十七年三月期の連結売上高見通し(二社合算)が九千百十億円に達し、一兆千百億円の業界トップ、武田薬品工業に肉薄する二位メーカーになる。
四位の山之内製薬と五位の藤沢薬品工業が合併し、四月に発足するアステラス製薬は連結売上高見通し(二社合算)が八千四百九十億円。一時は、この合併会社が三共を引き離して業界二位の地位を固めるとされたから、三共は第一製薬との統合によって「再逆転」を演じるわけだ。
ただ、これほど合併、統合の動きが出てくると、こうしたランキングがほとんど意味を持たないことがわかる。
例えば、十七年十二月期の連結売上高見通しが二千九百三十五億円の中外製薬。国内では業界七位にすぎないものの、十四年十月に中外製薬株の51%を取得したスイスの大手製薬会社ロシュのグループの一員として、単なる七位メーカーではない存在感を示している。
いずれもランキング上位十社に入らない大日本製薬と住友製薬は今年十月に合併。新会社としての連結売上高(十七年三月期見通しの二社合算)は三千九十億円、この規模は、今年十月時点で武田、三共・第一、アステラス、エーザイに次ぐ五位となる。
新しい二、三位に背後まで迫られる武田も、業界では「いつ内外メーカーのM&A(企業の合併・買収)に出てもおかしくない」とされ、当分はランキング上の逆転、再逆転劇が続きそうだ。(経済部次長 三浦恒郎)
http://www.sankei.co.jp/news/evening/22bus003.htm