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【ニューヨーク=田中昭彦】米フォード・モーターは六月末までに米国で最大約千人のホワイトカラー社員を削減する。業績不振の米ゼネラル・モーターズ(GM)も年内に二千人程度のホワイトカラー社員の削減に踏み切るもようだ。米国での新車販売不振の打開策を打ち出せずにいる現状からはビッグスリーの「二強」の面影はうかがえない。
フォードは二〇〇三年に黒字転換したが、主戦場・米国での競争激化に巻き込まれ新車販売が低迷、再リストラに追い込まれた。米国で約三万二千人いるホワイトカラー社員に向け、グレッグ・スミス米州部門社長名で電子メールを送り、早期退職勧奨制度か選択定年制のいずれかを今月末までに選ぶよう促した。
一定人数に達しない場合は解雇もあり得るという。スミス部門社長はメールで「高騰する原材料、進むドル安、増える医療費、低下する北米の生産量、容赦ない競争――。大半が我々にはどうすることもできないため、事業計画の見直しを迫られた」と苦しい胸中を明かした。
フォードの米新車販売は三月末現在で十カ月連続の前年割れ。シェアも今年一月には一七%台まで落ち込んだ。GMも季節調整要因を含めると六カ月連続の前年割れとさえない。
ビッグスリーの一角、ダイムラークライスラーのクライスラー部門は乗用車「300C」のヒットで息を吹き返し、十二カ月連続のプラスと「二強」を尻目に好調。トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車の日本車三社は快進撃を続け、韓国・現代自動車グループも躍進中だ。GMとフォードだけが、取り残されようとしている