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信濃毎日新聞 http://www.shinmai.co.jp/ から
http://www.shinmai.co.jp/news/20050626/mm050626sha8022.htmより引用
6月26日(日)
続くオウム立ち入り 松本サリン事件、27日で11年
松本サリン事件から27日で11年、事件を起こした旧オウム真理教(アーレフに改称)に対する団体規制法の観察処分が、3年の更新期限を来年1月に迎える。公安調査庁はアーレフ施設への立ち入り検査を続け、更新の準備を進める。ただ、頻繁な立ち入り検査は「アーレフ排除の風潮を形成する要因だ」との指摘も出ている。
小諸市加増にあるアーレフ「長野道場」。信者4、5人が暮らし、時折説法会が開かれる。その道場に7日、公安調査庁長野公安調査事務所が4回目の立ち入り検査に入った。「新しいプレハブができた」のが理由だ。
検査の結果、松本、地下鉄両サリンなど13事件で殺人罪などに問われ東京地裁で死刑判決を受け、控訴中の松本智津夫被告(50)=教祖名麻原彰晃=のDVDや写真が見つかったという。
公安調査庁は昨年1年間に、「長野道場」を含め全国で延べ39カ所の施設を立ち入り検査。「『麻原回帰』色が強くなり始めた」と強調する。調査第1部第2課(オウム担当)の黒木章秀課長補佐は「目的のためなら殺人すら肯定する教義を今も持っている」と、観察処分更新に向けて準備を進めていると話す。
教団本部がある東京都世田谷区のマンション前では今も毎日、公安調査庁、警視庁成城署、烏山オウム対策住民協議会からそれぞれ2人ずつ出て監視を継続。「サリン事件を忘れないぞ!」と書かれた横断幕が目を引く。
協議会事務局長の古馬一行さん(53)は「120人も集団でいることが不安だ。追い出すのではなく、あくまで解散に追い込む」とし、観察処分更新を求める署名運動を既に始めている。
こうした状況に、松本サリン事件第1通報者の県公安委員河野義行さん(55)は「私の接する限り、アーレフ信者は無差別殺人集団と程遠い」と言う。今年も教団から、病床の妻澄子さんの見舞いを受けた。「出て行け、解散しろ、とアーレフを排除するのが社会正義という風潮があるが、観察処分は憲法上の権利が極端に制限される」と指摘。「適用条件を満たすのか、厳密な論議が必要だ」と話す。
一方、アーレフ広報部は「これまで全国で何10回と公安調査庁に入られたが、武器やテロの計画文書などは全く発見されていない」と話している。
松本サリン事件 1994年6月27日夜、松本市北深志一の住宅街駐車場で、有毒神経ガスのサリンがまかれて住民7人が死亡、多数の重軽症者が出た。後に旧オウム真理教(アーレフに改称)による犯行と認定されたが、事件当初は、被害者で第1通報者の河野義行さん=松本市=が疑われ、自宅の家宅捜索を受けるなどした。
教団の活動を規制する団体規制法は、1999年12月に成立。公安審査委員会が(1)首謀者が現在も影響力を持つ(2)事件関与者が所属(3)再犯の危険性がある―などの要件に該当し、活動を継続して明らかにする必要があると判断すると観察処分が決まり、公安調査庁や警察は随時、立ち入り検査が可能になる。