現在地 HOME > Ψ空耳の丘Ψ39 > 730.html ★阿修羅♪ |
|
2005年5月28日発行
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
JMM [Japan Mail Media] No.324 Saturday Edition
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
http://ryumurakami.jmm.co.jp/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼INDEX▼
■ 『from 911/USAレポート』 第200回
アメリカの「ゆるみ」
■ 冷泉彰彦 :作家(米国ニュージャージー州在住)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 『from 911/USAレポート』 第200回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
アメリカの「ゆるみ」
911の直後から「USAレポート」としてお送りしてきた本欄も、今回で200回
ということになりました。ですが、特に数字には実感はありません。この3年半の間
はあっという間だったからです。アメリカ国内では、911からのニューヨークの町
の復興ということがあり、その一方で、報復と言って良いアフガン戦争があり、更に
イラク戦争がありました。その間を通じて強かった「戦時の団結」という雰囲気自体
は大統領選を通じて弱まりましたが、力を行使するアメリカ、強いアメリカという行
動様式は今でも続いています。
では、国内の雰囲気はどうなのでしょうか。力への信仰に満ちているのでしょうか。
それがどうも違うのです。5月という月を振り返ってみますと、ここ3年間の流れの
速いことに驚かされます。
2002年の5月は、まだ911の喪中という時期でした。実際問題として、この月
の終わり5月30日には「グランウンド・ゼロ」における遺体収容作業を完了する儀
式がありました。アメリカでは珍しい「沈黙の重さ」に支配された式に、人々は91
1の傷のまだ新しいことを確認したものです。
2003年の5月は、3月に始まったイラク戦争の戦況が転換した月でした。太平洋
上の空母に「着艦パフォーマンス」を行ったブッシュ大統領が「ミッション・コンプ
リート(任務完了)」という横断幕の下で、「戦勝スピーチ」を行ったのが5月1日
でした。今から思えば、それが新たな混乱の幕開けだったのです。
2004年になっても混乱するイラクの戦況は一進一退でした。この5月には、アブ
グレイブの捕虜虐待問題が明るみに出ています。ですが、大統領選挙の中、ブッシュ
大統領は既定方針の通りとしか言いようのないペースで、シーア派とクルド人主導に
よる暫定政府づくりを進めました。この間、テロ警報は「オレンジ」になったり、
「イエロー」になったりしていました。
そして2005年、イラク情勢にしても、財政危機についても何も解決しないまま、
アメリカ社会には何とも言えない「ゆるんだ」雰囲気が漂っています。ここ数日は5
月25日に決勝の模様がオンエアされた「新人歌手発掘コンテスト」の『アメリカン
・アイドル』という番組の動向が、TVを占拠した格好になっていました。番組を放
映しているFOXテレビだけでなく、3大ネットから、ニュース専門局までがトップ
扱いで、「優勝は誰になるか」を追いかけ続け、決まれば決まったで大騒ぎになりま
した。
そんな「芸能コンテスト」がトップニュースになるのが「ゆるみ」なら、その内容も
「ゆるい」のです。1万人を越える歌手志望が殺到する中から、何度も何度も勝ち抜
いていって「優勝」に至るというプロセスを通じて、とにかく器用でお行儀の良い
「歌の上手な若者」が選ばれる、結局はそれだけなのです。優勝者は一夜にして全国
区の知名度を得てCDデビューし、そのCDはミリオンセラーになるのですが、プロ
デュースが保守的なために、アルバムとしての個性は出せないのです。
音楽ではなく、キャラクターが先に有名になってしまう不幸といいますか、結局は生
ぬるい「オリジナル」をもらってプロになっても、インパクトのある仕事ができない
だけでなく、世界のポップ音楽をリードするような「アーティスト」にはならないの
です。
その他には、結審の近いマイケル・ジャクソン裁判がもっぱらの話題です。こちらは、
ジャクソンに同情的な人、毛嫌いしている人、興味のない人、と世論が三分されて、
しかもお互いに譲らない格好ですから、いくら法廷劇の好きなアメリカ人でも今一つ
盛り上がりません。ただ、今週も、ジェイ・リノや、クリス・タッカーなどの大物芸
能人が証言台に立ちましたから、メディアの扱いは派手でした。
その他の事件としては、この5月には「逃げた花嫁」事件が大きく報道されました。
ジョージア州の、ジェニファー・ウィルバンクスという女性が、結婚式の直前に行方
不明になり大騒ぎになったのです。それが、ネバダ州で発見され、「ヒスパニックの
男と白人の女に誘拐された」というのは狂言だと分かると、芸能レポーター(的なメ
ディア)が殺到して大騒ぎになったのです。
特に捜査に当たった警察当局は怒りを隠すことができず、罪状によっては長期間の懲
役もありうるなどと言っていました。またありもしない「誘拐犯」に名指しされたヒ
スパニックの人々も怒っていました。一方で、「優しいフィアンセ」と「その一家」
は「彼女を許して欲しい」などとやるのですから、TVには格好の話題を提供した形
です。現在は、ジェニファーさんは、カウンセリングを受けているそうです。
この事件は、ある意味で「治安、安全」に対する感覚が平常化していることを示して
いるでしょう。こうした事件が大きく取り上げられること自体が平和な証拠ですし、
また「捜査に振り回された」当局が一旦は激しく怒ってはいたものの、世論は冷静で
あったことなど、マスヒステリー的な現象は起きなかったからです。
ややマスヒステリーとなったのは、ここ数週間の『ニューズウィーク』問題でしょう。
そもそもは、「グアンタナモ基地の収容所で、拷問の一環としてコーランを便器に流
した」という証言を政府高官が確認した、という記事を『ニューズウィーク』誌が掲
載したことから始まりました。このニュースがイスラム圏、とりわけアフガニスタン
とパキスタンの民衆の憤激を買い、中でもアフガニスタンではタリバン追放の後に起
きた最大規模の反米デモとなり、死者も出てしまいました。
そこで、アメリカでは大統領以下の大勢が「ニューズウィーク非難」の大合唱になり
ました。「匿名のニュースソースからの記事は載せるな」というような暴論がまかり
通り、「雑誌のエゴが人命を奪った」などという理屈が一人歩きしました。例えば、
大リーグのニューヨーク・メッツの独占中継をするスポーツ専門局のWFANでは、
「マッド・ドッグ」の異名を取るキャスターのクリス・ロッソが「あんな雑誌は廃刊
だ。報道より治安や国益が大事なんだ」と叫んでいました。
このロッソという人物は、熱狂的な、そして屈折したメッツファンで、いつもは絶叫
調で「イシイのコントロールは最低」とか「マツイ(稼頭央選手の方です)の守備は
プロじゃない」などと怒鳴っているのですが、スポーツのトークショーの時間である
にも関わらず『ニューズウィーク』の非難を延々とやっていたのです。(石井一久、
松井稼頭央の両選手には、こうした連中をアッと言わせるような冷静なプレーを期待
したいものです)
では、実際にそのような行為があったかどうかについては、ホワイトハウスも国防総
省も「ダンマリ」を決め込んでいました。最終的には25日になってFBIが「証言
メモの実在」を公表し、更には国防総省からも「コーランへの冒涜」を否定しない内
容の公表がありました。
更にCNNの伝えた26日の記事では、グアンタナモの司令官であるジェイ・フッド
旅団長へのインタビューでは、収容者のクレームに関して調査したところ、「コーラ
ンに対する不適切な扱い」が5件見つかったというのです。ただ、便器うんぬんに関
してはノーコメントでした。というわけで、今後大きなスキャンダルに発展するかも
しれませんが、第一報に対する世論の反応が「メディアへの拒否反応」だったことは、
問題を直視したくない心理の現れと言われても仕方がないと思います。
ニューヨークの町にも「ゆるみ」が見られます。2012年のオリンピック誘致の目
玉として、メインスタジアムとなる競技場を「マンハッタンの西岸(ウェストサイ
ド)」に建設しようというアイディアがあります。陸上競技場としてだけでなく、N
FL(アメリカンフットボール)のニューヨーク・ジェッツの本拠地としても使おう
というのです。ブルームバーク市長はこの計画に大乗り気でした。
ですが、資金提供をするはずだったケーブルTV会社が出資金を渋り出したのと、
「財政危機のニューヨークにスタジアムは要らない」という市民グループが反対運動
の攻勢を強めてきたために、事態は流動化しています。このままですと、五輪の誘致
も微妙になってくるかもしれません。
都市計画に関しての話題では、TVの『アパレンティス(実習生)』というリアリ
ティ・ショーで人気者になった不動産王のドナルド・トランプが、ここへ来て急に
「世界貿易センターの再建」をぶち上げて、ちょっとした話題を提供しています。9
11の「グラウンド・ゼロ」には、政界最高のガラス作りの塔「フリーダム・タワー」
を建設することで合意を見ているのですが、これに噛みついた格好だからです。
トランプ自身は、自分が作らせた「ツインタワー」の模型を示しながら会見し「自由
の女神像が破壊されたら同じものを再建するはずで、ツインタワーも同じことだ」と
胸を張ったのです。ですが、スタジアム問題で苦境にあるブルームバーク市長からは、
逆に「訳が分からない」と非難されてしまいました。
「グラウンドゼロ再開発」では口ゲンカはしない、というのがこの間の合意だったと
すれば、今回のトランプ発言は、ある意味で、ニューヨークの町にもタブーがなく
なったということなのでしょう。逆に、長年の伝統である各派入り乱れての政治抗争
というNYの名物が蘇りつつあるのかもしれません。
ニューヨークと言えば同州選出の上院議員であるヒラリー・クリントンには、依然と
して2008年の大統領選出馬という「待望論」があります。そんな中、CNN/U
SAトゥデー/ギャラップの連合世論調査で、興味深い結果が出ました。2008年
にヒラリーが出馬した場合、「たぶん投票しそう」が29%、「まあ投票しそう」が
24%と、合わせて53%が好意的な一方で、「まあ投票しないだろう」が7%、
「絶対投票しそうもない」が39%という結果だったのです。
2003年の6月の調査では、21,21,12,44だったそうですから、全体的
には10%がマイナス評価からプラスに転じたわけで、大きな好転にはなっています。
ですが、まだまだ「アンチ・ヒラリー」という層は大きな塊になっているのです。ご
本人は、安全保障問題でも、経済政策でも相当に中道に寄ってきているのですが、や
はり「頭でっかちのリベラルの闘士」というイメージ、あるいは「夫とは仮面夫婦の
冷たい女性」というような印象論が残っているのでしょう。
そんな中、政局には水面下で変化が起きはじめました。危機的な財政赤字を何とかし
ようと、聖域化していた軍事予算にもメスが入りました。国内の基地や軍関係の施設
の10%を閉鎖するというリストラで、それぞれの地元では雇用不安が広がっている
ようです。ですが、ラムズフェルド国防長官は、記者会見の席上ハッキリと案を説明
していましたから、これは決定事項ということのようです。
2004年の大統領選挙では、ブッシュ大統領は財政再建については「減税の効果で
景気が回復、その結果として税収の自然増」という極めて楽観的なシナリオしか説明
していません。当選後も政治的な発言としては、「減税の続行」を宣言するだけでし
た。では、財政再建について何もしなかったかというと、連邦政府の歳出カットにつ
いては、特に民主党との間では政治問題化させないで、行政府内の予算策定の事務作
業として、かなりドラスティックな、そして痛みを伴う行革を進めています。
今回の国内基地閉鎖についてもそうです。民主党陣営には「それ見たことか」と言わ
れないように、先手を取る格好で、また古くさい労組的な発想での「基地廃止反対」
の声を上げることはさせないという姿勢で、事務的にどんどんリストラを進めようと
いうのです。
日本での「フォーメーション」問題もそうですが、その中心にあるのは「軍のハイテ
ク化と費用カット」という動きでしょう。中東や中央アジア、東アジアなどをにらみ
ながら、あくまでハイテク中心に軍備を更新する、そこに重点的に予算を投下、その
他の特にローテクな軍事費は思いきりカットしよう、というのが方針のようです。
では、なぜリストラは堂々と行わないのでしょう。公約にも掲げず、論争もしないで、
ある意味コソコソと世論を驚かせることなく、行政コストも軍事費も大ナタを振るっ
てくる、そんなに民主党が怖いのでしょうか。どうもそうではないようです。社会に
「ゆるみ」の見える、この5月、そんなブッシュ政権の「本当の敵」が姿を現しまし
た。それは共和党内の反ブッシュ勢力です。
問題は、大統領選以来、いやブッシュの1期目以来、民主共和両党が一歩も譲らな
かった「判事任用問題」です。連邦控訴審や、最高裁の判事の中で退任を表明してい
る判事の代わりに、ブッシュ大統領が推す候補は、いずれも宗教右派好みの「超保守
的」な人物だとして、民主党は「任用断固阻止」という姿勢で一貫していました。
ブッシュ政権2期目を迎えて、いよいよホワイトハウスは「判事候補の承認」を議会
上院に求めてきました。過半数割れしている民主党としては伝家の宝刀である「フィ
ルバスター」といわれる一種の審議未了作戦を行って、一件一件を廃案に持ち込む構
えでした。
民主党は大まじめでしたが、共和党の方も徹底抗戦の構えです。特に大統領に近く、
2008年の「禅譲」を狙っているという噂の、ビル・フリスト上院院内総務は「こ
の際、フィルバスター禁止法案」を出して、民主党の戦略を打ち砕く作戦を示してい
ました。
そんな中、ベテラン議員で元大統領候補のジョン・マケイン議員を中心に、超党派1
4名の上院議員により今後の議会運営に関する「中核合意(ニュークリア・アグリー
メント)」が発表されたのです。内容的には見事な政治的妥協で、「今後は判事任用
などに当たっては、著しく不適格な場合以外はフィルバスター戦法は使わない」とい
うのです。
端的に言えば、今回の判事任用に関しては民主党は基本的には黙認する、一方で「ボ
ルトン国連大使候補承認問題」などの「著しい問題」に関しては妥協しない、という
合意です。TVなどでマケイン議員は「議会への国民の支持率が33%という厳しい
調査結果も出ており、とにかく良識を示さなくてはなりませんでした」と胸を張るの
ですが、これは良識というよりも、フリスト院内総務の強引な政治運営への冷や水と
いう意味があるのではないでしょうか。
どうやら、これからの政局の方向性が見えてきたようです。表面的には一枚岩だった
共和党に、政策的な分裂の兆候が出てきました。「宗教右派や草の根保守を基盤に、
減税続行とハイテク軍事化、国連軽視」を続けようというブッシュ=フリスト的なグ
ループと、マケイン議員に代表される「本格的な小さな政府論と、常識的な軍事外交
政策」のグループです。
恐らく、これから中間選挙までの時期がアメリカに取って、相当重要な時期になると
思います。例えば、今から一年後の2006年の5月、中間選挙まで半年を切った時
点のアメリカはどうなっているでしょう。このまま、ブッシュの漠然としたリーダー
シップが続き、民主党に決定打がなく、国内的には社会の「ゆるみ」が続く中、国際
的には「大きなトラブルはなく」推移する、そんなシナリオがつづくのでしょうか。
今回のマケイン造反劇の勝利は、ブッシュのリーダーシップが惰性的に続くのでは
「ない」流れの可能性を示しました。そして、むしろその方が自然なのです。200
6年の中間選挙を戦うには、民主共和両党ともに2008年の大統領選挙の候補とな
るような「リーダー」が必要です。ブッシュに再選はなく、したがって共和党も党内
の候補者が激しい指名争いをしなくてはなりません。勿論、民主党の側も動きがある
でしょう。
そうした「具体的な候補者の名前」に異なった政策が乗っかって、政策論議が始まれ
ば停滞した社会も動き始めるのだと思います。グアンタナモやアブグレイブのタブー
を打ち破るのも、2008年をにらんだ政治のエネルギー次第ということでしょう。
この2005年の初夏、妙に「ゆるんだ」世相というのは、嵐の前の静けさなのでは
ないでしょうか。
----------------------------------------------------------------------------
冷泉彰彦:
著書に
『9・11(セプテンバー・イレブンス)ーあの日からアメリカ人の心はどう変わったか』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4093860920/jmm05-22
『911 セプテンバーイレブンス』小学館文庫
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4094056513/jmm05-22
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
JMM [Japan Mail Media] No.324 Saturday Edition
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
独自配信:105,321部
まぐまぐ: 19,433部
melma! : 8,874部
発行部数:133,628部(5月23日現在)
【WEB】 http://ryumurakami.jmm.co.jp/
【MAIL】 info@jmm.co.jp
----------------------------------------------------------------------------
【発行】 有限会社 村上龍事務所
【編集】 村上龍
----------------------------------------------------------------------------
配信の解除、メールアドレスの変更は
http://ryumurakami.jmm.co.jp/kaijo.html
原則として、JMMオフィスでは解除手続きは代行いたしません。
----------------------------------------------------------------------------
広告に関するお問い合わせは ad@jmm.co.jp (Three Wings Associates)
広告に関する詳細は http://ryumurakami.jmm.co.jp/ad.html
をご覧ください。
----------------------------------------------------------------------------
編集長からの質問への回答など、読者の皆さんから寄せられたメールは、事前の
告知なくJMMに掲載させていただく場合がございます。匿名などのご希望があれば、
明記してください。また、掲載を望まれない場合も、その旨、明記願います。
メールに記載された範囲でのプライバシーの公開から生じる、いかなる事態、ま
た何人に対しても一切責任を負いませんのでご了承ください
----------------------------------------------------------------------------
最近、info@jmm.co.jpやad@jmm.co.jpが発信元とされるウィルスメールが出回ってい
ますが、これはJMMサーバからではなく、ウィルス感染した第三者のマシンから送
信者アドレスを偽って送信されたものです。くれぐれもご注意下さい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Copyright(C)1999-2005 Japan Mail Media 許可無く転載することを禁じます。
▲このページのTOPへ HOME > Ψ空耳の丘Ψ39掲示板