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「私1人しか知る者がおらず、苦しかったです。 私が17年前、盗み食いしたものを1万倍にして生活苦の人に返したいと思います」−−。
24日、午前11時10分。 京畿道水原市牛満洞(キョンギド・スウォンシ・ウマンドン)の亜洲(アジュ)大学病院、ホン・チャンホ院長室。
30代の男が訪ねてきて、だしぬけに金の入った封筒を差し出した。1千万ウォン(約100万円)が入っていた。 水原でベンチャー企業を経営するユン・ソクチンさん(32)であった。
ユンさんは「交通事故に遭ってもお金がなくて手術を受けることができない人々のために使ってください」と言った。
ユンさんが不遇な患者のために大金を寄贈したのは、17年前にさかのぼる。
中学校2年に在学中の1989年秋のことだった。貧しい家の二人兄弟の末っ子であるユンさんは、水原市の蓮花洞(ヨンファドン)商業ビル屋上の2坪足らずの倉庫を改造し、そこで家族と一緒に暮らしていた。 当時、屋上にはユンさんのほかにも同じ境遇の家族が住む家が2軒あった。
食べられないのは日常茶飯事だった。
ある日、隣りの家のドアの隙間から500ウォン(約50円)のパン2つが食卓に置かれているのが見えた。 瞬間、欲が生まれた。さっと忍び入り、パンを盗んだユンさんは、とっさに口に押しこみたいらげてしまった。
「パンを食べながら、本当に恐ろしかったし、食べ終わってからはなぜか涙がとめどなく流れて…。おそらくその家の子供たちが学校から帰ったら、ご飯の代わりに食べるものだったんでしょう…」
ユンさんは涙を飲んで誓った。 「いつか成功したら必ず許しを乞うて1千倍、1万倍にして返すのだ」と…。
しかしそれを返す機会を失ってしまった。盗み食いから1カ月ほど過ぎて、パンのあった家の家族4人はみな、交通事故で亡くなってしまった。 ユンさんは「兄さん」と呼んでなついていた2人の子供の顔が浮かび、しばらく悪夢に苦しめられた。
ユンさんは2002年、水原でネットカフェ加盟店企業の「メトロ(METRO)」を設立。現在職員80人、年間売上額100億〜150億ウォン(約10〜15億円)と、急成長した。
経済的安定を得たユンさんは、今回の手術費寄贈と、この世を去った隣りの家の子供の名前で近い将来、奨学会を設立することにしている。
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