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(回答先: 次期教皇に対するリベラル派の意見 [韋駄天-39868] 投稿者 乃依 日時 2005 年 4 月 10 日 02:50:31)
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/europe/news/20050409k0000m030142000c.html
ローマ法王庁:
浜尾枢機卿に聞く 次期法王も対話路線継続
【ローマ福島良典】ローマ法王庁(バチカン)の浜尾文郎枢機卿(75)は8日の法王ヨハネ・パウロ2世の葬儀に合わせて毎日新聞と会見し、次期法王が「宗教対話と民族・文化交流による共生路線」を継承する必要性を強調した。また、外交面では中国との関係正常化の可能性を示唆した。浜尾枢機卿は18日からの法王選挙秘密会議「コンクラーベ」の参加メンバー。
−−参列者にイスラム教国首脳が目立ちます。
◆法王は世界平和、人権擁護、弱者救済のためカトリック以外のキリスト教(プロテスタントと東方正教会)、仏教、ヒンズー教、イスラム教との対話を心がけていた。パレスチナ問題に心を砕き、イラク戦争回避に努めた。感謝の念からイスラム教国首脳が来られたのだと思う。葬儀を通じ、(米・イランなど国際政治で)いがみ合っている人たちの出会いの場を作った。
−−次期法王に必要な資質は。
◆多民族、多国籍、多文化の交流による共存・共生がキリスト教のメッセージであり、法王はそれを実践した。愛国心などを乗り越えねばならず、容易でない「十字架の道」だが、次期法王は同じ路線を進めてほしい。後退してはならない。
−−コンクラーベの見通しは。
◆祈りで始まり、「無私無欲で選びましょう」がコンクラーベ精神だ。パウロ6世(在位1963〜78年)の時には事前に彼と言われていたが、ヨハネ・パウロ2世は選出時には無名だった。今回、特に目立っている枢機卿はいない。
大国だと「裏があるのでは」と勘ぐられるので、国連事務総長同様、大国出身者でない方がよい。生前は「(法王を)イタリア人に返してほしい」という声も聞かれた。注目されるのは信者の多い中南米だ。中南米には独裁体制も残っている。中南米から法王が誕生すれば、民主化という点からも影響力が大きい。
−−対中関係を含めた外交、バチカン改革はどうなりますか。
◆ここ15年ほど、台湾の司教でさえ「バチカンがカトリック信徒の多い中国と国交を樹立した方がよい」と語り始めた。以前には考えられなかったことだ。ヨハネ・パウロ2世とはそりが合わなかった中国政府も新法王に期待する旨のメッセージを出している。新法王には(ヨハネ・パウロ2世が望みながら、果たせなかった)中国、ロシア訪問を実現してほしい。
カトリックの教義は曲げられないので、堕胎を認めない点などは誰が法王になっても変えられない。(次期法王は)女性司祭も認めないのではないか。ただし、司祭の独身制についてはカトリックの中でも東方典礼を執る教会(東方典礼カトリック教会)では妻帯を認めており、ローマ・カトリックのラテン典礼教会でもそうなる可能性もあるかもしれない。
【略歴】浜尾文郎枢機卿 東京都出身。1957年に司祭叙階。前横浜大司教。03年10月、バチカンの閣僚にあたる移住・移動者司牧評議会の議長に就任した。元東宮侍従の浜尾実氏は実兄。
毎日新聞 2005年4月8日 23時25分
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